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ペルー大統領選決選投票、開票作業進まず、40万票が司法審査対象に

開票率97.69%の時点でサンチェス氏が約0.06ポイント差でリードしているが、その差は約1万票にすぎず、最終結果は係争票の審査に委ねられる可能性が高まっている。
南米ペルー、首都リマ(Getty Images)

ペルー大統領選の開票作業が長期化している。6月7日に実施された決選投票では右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏と左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏が極めて僅差で競り合っており、開票開始から4日が経過した現在も勝敗は確定していない。選挙当局による集計では、開票率97.69%の時点でサンチェス氏が約0.06ポイント差でリードしているが、その差は約1万票にすぎず、最終結果は係争票の審査に委ねられる可能性が高まっている。

選挙当局によると、10日時点で1.7%の票が異議申し立ての対象となり、約40万票が法的審査を受けている。これらの票は特別裁判所による個別審査を経て有効・無効が判断されるため、正式な結果確定まで数週間を要する見通しである。アナリストらは「最終的な勝者は裁判所の判断によって決まる可能性が高い」と指摘している。

今回の選挙では、国内票に加えて海外在住ペルー人の票も大きな影響を与えている。フジモリ氏は海外票で約63%の支持を獲得し、開票が進むにつれて差を縮めてきた。一方、サンチェス氏は農村部や地方都市で支持を集め、地方票の集計によって一時リードを広げた。両候補の支持基盤が大きく異なることが、異例の接戦を生み出している。

サンチェス氏は左派勢力の代表格で、失脚・収監されたカスティジョ(Pedro Castillo)元大統領の元側近として知られる。貧困対策や憲法改正、鉱業権の見直しなどを訴え、地方や低所得層の支持を集めてきた。一方、フジモリ氏は故アルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領の娘で、治安対策の強化や市場重視の経済政策を掲げて都市部や経済界から支持を受けている。

両候補とも勝利宣言は避けており、支持者に冷静な対応を呼びかけている。ペルーでは過去10年間で8人の大統領が交代するなど政治的不安定が続いてきた。次期大統領は7月28日に就任する予定だが、その前途は決して平坦ではない。犯罪の増加、経済格差、政治不信など深刻な課題が山積しているためだ。

市場は当初、左派政権誕生への警戒感から神経質な反応を示したものの、その後は比較的落ち着きを取り戻している。議会では保守勢力が一定の影響力を維持するとみられており、急進的な政策変更は難しいとの見方が広がっているためである。もっとも、選挙結果をめぐる法廷闘争が長引けば政治的混乱が再燃する可能性もある。ペルー国民は今、選挙当局のデータを固唾をのんで見守っている。

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