コロンビア新大統領が宣誓、武装勢力の取り締まり強化へ、分断深まる
デラエスプリエリャ氏は48歳、弁護士・実業家で、これまで公職経験はなかった。
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コロンビア南部カリで7日、大統領就任式が行われ、右派のデラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)氏が宣誓した。首都ボゴタで行うのが慣例の就任式を、今回は治安情勢が不安定なカリで開催した。左翼ゲリラや麻薬カルテルが活動する地域を新政権の出発点に選ぶことで、武装勢力に対して強硬姿勢を取る方針を明確に示した形だ。
デラエスプリエリャ氏は48歳、弁護士・実業家で、これまで公職経験はなかった。6月の決選投票では左派の与党候補セペダ(Iván Cepeda)上院議員を僅差で破った。自身の資産を選挙資金に充て、既存政治から距離を置くアウトサイダーとして選挙戦を展開した。
就任式にはスペインの国王フェリペ6世(King Felipe VI)のほか、右派のアルゼンチン大統領、エクアドル大統領、チリ大統領らが出席した。
新政権が最も重視する課題の一つが、長年続く武装勢力による暴力への対応だ。デラエスプリエリャ氏はペトロ前政権が進めた左翼ゲリラとの和平交渉路線を転換し、交渉を拒否する組織に対して軍事力を行使する方針を掲げている。就任後にはカリの軍施設を訪れ、兵士を激励するとともに、武装勢力に対し、降伏しなければ軍事的標的とみなすと警告した。
コロンビアでは10年前に和平合意を結んだ「コロンビア革命軍(FARC)」の離脱勢力、国内最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」、悪名高い麻薬カルテル「ガルフ・クラン(クラン・デル・ゴルフォ、CDG)」などが、麻薬取引や違法採掘を資金源として勢力争いを続けている。特にカリ周辺を含む南西部では治安悪化が深刻で、就任式当日も警察が多数の検問所を設置し、不審者や爆発物への警戒を強めた。
今回の政権交代はコロンビア国内だけでなく中南米の政治潮流にも影響を与える可能性がある。デラエスプリエリャ氏はトランプ米政権から支持を受け、麻薬対策で米国などとの連携を強化する方針を示している。さらに、イスラエルとの外交関係を再開する一方、キューバやニカラグアとの関係を断つ意向も表明している。
一方、ペトロ(Gustavo Petro)前大統領は選挙結果について不正があったとの主張を続け、デラエスプリエリャ氏への強い対抗姿勢を示している。新大統領が武力を重視する治安政策を進める中、国内の政治的分断を抑えながら武装勢力の活動を抑制できるかが課題となる。
