コロンビア議会、「全面和平」政策を転換する法案可決、武装勢力への恩赦条件を厳格化、軍事作戦も継続

法案は上院で賛成57ー反対24、下院で賛成95ー反対10の賛成多数で可決された。
コロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

コロンビア議会は4日、左派のペトロ(Gustavo Petro)前大統領が推進した「全面和平」政策を転換し、反政府勢力の構成員に対する司法上の措置を厳格化する法案を可決した。デラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)大統領が提出したもので、左翼ゲリラや麻薬カルテルの構成員が司法当局に投降する際、刑の減免を受けるための条件を大幅に強化する。

法案は上院で賛成57ー反対24、下院で賛成95ー反対10の賛成多数で可決された。今後、大統領の署名を経て成立する見通しだ。成立すれば、ペトロ前政権が進めた武装勢力との政治交渉を中心とする和平政策から、司法手続きを通じた組織解体を重視する方針へ転換することになる。

新制度では、投降する構成員に対し、武器の引き渡し、組織の構成員や指揮系統の情報提供、資産の返還を義務付ける。また、組織が徴募・誘拐した未成年者の引き渡し、行方不明者の捜索への協力、政治家との関係や汚職ネットワークに関する情報提供も求める。

これらの条件を満たした場合、刑期は最大50%減免される。ただし、指導者については減免率が最大30%に制限され、10年以上の服役が必要となる。公職への就任や政府との和平交渉への参加も認められない。逮捕状や引き渡し手続きの停止、軍・警察による取り締まりの中断も行われない。

デラエスプリエジャ氏は、前政権の停戦や逮捕状停止を伴う交渉が武装勢力の支配地域拡大を許したと批判している。国防省によると、武装勢力の構成員は2022年末の1万5120人から2026年7月には約2万8802人に増加した。

60年以上続く内戦の終結に向け、強制力を重視する新政策の実効性が問われる。

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