トルコ議会、サウジ・パキスタンとの「共同防衛協定」批准へ、フーシ派の攻撃激化で湾岸地域の防衛協力強化

今回の批准手続きは、米国とイランの戦争終結に向けた交渉が難航し、フーシ派によるサウジへの攻撃が続く中で進められた。
2026年8月9日/パキスタン、最大都市カラチ、サウジ・トルコ・パキスタン共同防衛協定の看板(ロイター通信)

トルコ議会は4日、サウジアラビア、パキスタンと8月に締結した「メッカ共同防衛協定」の批准に向けた手続きを進めた。協定には集団防衛条項が盛り込まれており、加盟国のいずれかが武力攻撃を受けた場合、他の加盟国も攻撃を受けたものとみなして相互に支援する。イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジへの攻撃が激化する中、3カ国の軍事協力を制度化する動きとなる。

協定の中核条項は、北大西洋条約機構(NATO)第5条に類似している。防衛産業の協力拡大や軍事面での連携強化を通じ、地域の脅威に対する抑止力を高めることが目的だ。

ただし、トルコ議会による批准だけでトルコ軍のサウジ派遣が決まるわけではない。国外への部隊派遣には別途、議会の承認が必要となる。トルコ側の支援は当面、軍事装備や兵器システムの提供、情報共有が中心になるとみられる。専門家は、防空システムや電子戦技術の供与に加え、装備の設置・運用を支援する要員の派遣も想定している。

トルコのギュレル(Yasar Guler)国防相は、トルコ軍がフーシ派に対する戦闘や攻撃作戦に参加することは想定していないと説明している。協定に基づく支援の具体的な範囲は、3カ国間の協議とサウジ側の要請によって決定される。

今回の批准手続きは、米国とイランの戦争終結に向けた交渉が難航し、フーシ派によるサウジへの攻撃が続く中で進められた。3カ国は軍事的抑止力を強化する一方、地域紛争の拡大を避けるための外交的調整も迫られている。

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