ブラジル政府、税制・労働改革の影響緩和へ企業向け融資を検討
労働制度改革をめぐっては、議会上院が14日、週6日勤務を基本とする制度を見直し、週5日勤務へ移行するための憲法改正案を可決した。
とドゥリガン財務相(ロイター通信).jpg)
ブラジルのドゥリガン(Dario Durigan)財務相は16日、来年導入する消費税改革と労働制度改革の影響を受ける企業に対し、政府が専用の融資枠を設ける可能性があると明らかにした。融資を通じて従業員の訓練や技術革新、生産性の向上を促し、制度変更に伴う企業の負担を軽減する狙いだ。
ドゥリガン氏は地元メディアのインタビューで、企業が新たな制度に適応できるよう政府が支援する必要があると説明した。融資の具体的な規模や開始時期、対象企業などの詳細は明らかにしていない。
労働制度改革をめぐっては、議会上院が14日、週6日勤務を基本とする制度を見直し、週5日勤務へ移行するための憲法改正案を可決した。週当たりの労働時間は現行の44時間から40時間に短縮され、賃金は維持される。新制度は14カ月の移行期間を経て、2027年末までに実施される見通しだ。労働者の生活の質を改善する一方、人件費の増加や勤務体制の再編を迫られる企業もある。
ドゥリガン氏は、労働改革の影響を受ける企業があることを認めながらも、その影響は限定的との見方を示した。政府は融資に加え、研修や技術導入を支援することで、労働時間の短縮後も企業が生産性を維持できる環境を整えたい考えだ。
一方、2023年に承認された消費税改革も2027年に導入される予定で、複雑な税制の簡素化を目指す。企業は新制度への対応を進める必要があり、労働制度の変更と重なることで、経営上の負担が増す可能性がある。
ブラジルでは中央銀行による高金利政策も企業活動や投資の重荷となっている。ドゥリガン氏は、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が10月25日の大統領選決選投票で再選した場合にも、高金利への対応が課題になるとの認識を示した。
政府は制度改革を進めながら、企業の競争力や雇用を維持できるかが問われている。
