ブラジル議会、政府の歳出抑制案を承認、財政再建を求める圧力高まる
今回の措置では、政府が来年度予算の前段階で基礎的財政収支の赤字を見込んだ場合、通常法に基づいて設けられた義務的支出の伸びを抑える仕組みを導入する。
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ブラジル連邦議会は12日、政府が公的債務の増加を抑えるために提案した歳出抑制策を承認した。法案は下院と上院を通過し、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の承認手続きに進む。背景には、ルラ政権下で財政悪化への市場の警戒が強まり、政府により踏み込んだ財政再建を求める圧力が高まっていることがある。
今回の措置では、政府が来年度予算の前段階で基礎的財政収支の赤字を見込んだ場合、通常法に基づいて設けられた義務的支出の伸びを抑える仕組みを導入する。政府は今年の基礎的財政収支について520億レアルの赤字を見込んでおり、新たな制限は2027年度予算に適用される見通しだ。政府によると、義務的支出の伸びを抑えることで、2027年には約100億レアルの節減が期待される。
また、石油収入の一部を社会基金に移す際、その収入を公的医療支出の算定対象から除外する仕組みも盛り込まれた。原油価格上昇などによる一時的な収入増が、そのまま義務的支出の拡大につながることを防ぐ狙いがある。こうした抑制措置は、政府が年間の基礎的財政黒字を達成するまで継続される。
今回の議会承認は、ブラジルが財政規律を強化する姿勢を示す一歩といえる。ただし、歳出抑制の規模は巨額の公的債務そのものを急速に減らすほどではなく、実際に財政収支を改善できるかは今後の政策運営にかかっている。
10月の大統領選で再選を目指すルラ氏の選挙公約には、より野心的な財政再建策が明確に盛り込まれておらず、政府が市場の信認をどこまで回復できるかが焦点となる。
