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アルゼンチンとチリ、国境越え鉱山開発を再始動、200億ドル超の投資呼び込みへ

今回の協力で大きな意味を持つのが、両国の鉱山インフラを相互に利用できる点だ。
南米チリの鉱山(Getty Images)

アルゼンチンとチリは、アンデス山脈をまたぐ鉱山開発への投資を促進するため、1997年に締結した「鉱業統合・補完条約」の活用を再び進めている。両国は先月、停滞していた枠組みを再始動させ、8月27日にも対象プロジェクトの技術的な検討を行った。チリ政府はこの枠組みによって200億ドルを超える投資を呼び込み、年間の銅生産量を54万トン増やせる可能性があると説明している。

今回の協力で大きな意味を持つのが、両国の鉱山インフラを相互に利用できる点だ。特にアルゼンチン側のアンデス国境付近にある鉱山開発では、チリの港湾や既存の鉱業インフラを利用できれば、輸送距離やコストを削減し、新規鉱山の開発を進めやすくなる。チリにとっても、アルゼンチンの鉱山開発に自国の港湾、企業、サービスを組み込むことで、鉱業関連産業への波及効果が期待できる。

対象候補にはマキューエン・カッパー社、グレンコア、さらにルンディン・マイニングとBHPが関係する国境越え型のプロジェクトなどがある。特に銅は電気自動車や送電網、再生可能エネルギー設備などに欠かせないため、世界的なエネルギー転換に伴って安定供給の重要性が高まっている。

アルゼンチンは2018年に鉱山閉鎖後、銅の生産が途絶えているが、現在進行中の複数のプロジェクトが実現すれば、2030年までに世界有数の銅生産国になる可能性がある。世界最大級の銅生産国であるチリと組み合わせれば、両国は世界の銅供給を支える重要地域へ成長する余地がある。

一方、枠組みの具体的な実施時期はまだ決まっておらず、環境規制や国境管理、インフラ整備など課題も残る。それでも、民間投資を重視するアルゼンチンのミレイ政権とチリのカスト政権が鉱業協力を進めることで、アンデス地域の資源開発が新たな段階に入る可能性がある。

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