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航空各社、ジェット燃料価格の高騰に苦慮、IATA総会

IATAによると、イラン戦争の長期化によって燃料コストが上昇し、一部空域の閉鎖や迂回飛行も発生している。
国際航空運送協会(IATA)のエンブレム(Getty Images)

世界の航空会社のCEOがブラジル・リオデジャネイロで開かれた国際航空運送協会(IATA)の年次総会に集まり、燃料価格の急騰と航空運賃の引き上げという難題への対応を協議している。航空業界はコロナ禍からの回復基調を維持してきたが、中東情勢の悪化による原油高と航空燃料価格の上昇が、その勢いに大きな影響を与え始めている。

IATAによると、イラン戦争の長期化によって燃料コストが上昇し、一部空域の閉鎖や迂回飛行も発生している。航空各社は燃料費増加への対応として運賃引き上げを進めているが、価格転嫁には限界がある。運賃を上げすぎれば旅行需要が鈍化し、結果として収益悪化を招く恐れがあるためだ。

さらに、業界は航空機不足という別の問題にも直面している。ボーイングやエアバスによる機体納入の遅延が続き、多くの航空会社が燃費性能の劣る旧型機を予定以上に長く運用せざるを得ない状況にある。これにより燃料費だけでなく整備費も増加し、経営を圧迫している。

IATAは今年の航空業界の純利益が過去最高の410億ドルに達すると予測していたが、燃料高騰の影響を受けて見通しの下方修正が避けられないとの見方が強まっている。専門家も燃料価格の変動とインフレが最大の経営リスクと指摘している。

既に一部の航空会社では具体的な対応が始まっている。アズール・ブラジル航空は燃料高を受けて減便を進め、国内線の運航削減も検討している。一方、ニュージーランド航空の経営陣は運賃値上げだけでコスト増を吸収することは困難との認識を示している。

業界内では今後、採算の取れない路線の縮小や航空会社同士の統合・再編が進む可能性も指摘されている。特に利益率の低い格安航空会社は燃料高騰の影響を受けやすく、経営環境は一段と厳しさを増している。世界の航空業界は旺盛な旅行需要を背景に成長を続けてきたが、燃料価格の高止まりが長期化すれば、回復局面の持続性そのものが試される局面を迎えそうだ。

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