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米ワシントン州製紙工場11人死亡事故、10カ月前の検査で「使用不適格」判定も操業継続

事故が起きたのは日本製紙グループ傘下の「日本ダイナウェーブ・パッケージング」の工場で、破裂したタンクには製紙工程で木材を分解するために使われる「白液」と呼ばれる強アルカリ性の液体が約90万ガロン(約340万リットル)貯蔵されていた。
2026年5月26日/米ワシントン州ロングビュー、爆発があった日本ダイナウェーブ・パッケージングの工場(AP通信)

西部ワシントン州ロングビューの製紙工場で2026年5月に発生し、11人が死亡した化学タンクの破裂事故について、事故の約10カ月前からタンクが「継続使用には適さない」と判断されていたことが、米化学物質安全・危険調査委員会(CSB)の予備調査で明らかになった。

事故が起きたのは日本製紙グループ傘下の「日本ダイナウェーブ・パッケージング」の工場で、破裂したタンクには製紙工程で木材を分解するために使われる「白液」と呼ばれる強アルカリ性の液体が約90万ガロン(約340万リットル)貯蔵されていた。大量の液体が施設内に流出し、建物の壁を破壊するとともに、作業員に重度のやけどを負わせた。

CSBの調査によると、2025年7月の検査でタンク下部の壁が安全基準を下回るほど著しく薄くなっていることが確認された。検査業者は「補修されない限り継続使用には適さない」として内部検査と補修を最優先事項として勧告し、タンク外殻の大部分を交換する必要性にも言及していた。

しかし、その後の2025年10月と2026年2月の検査でも、タンクの広い範囲で壁厚が最低安全基準を下回っていることが確認されたにもかかわらず、会社はタンクを運転停止したり、使用条件を引き下げたりする措置を取らなかった。CSBは明確な検査結果を受けた後も速やかに運転を停止するか適切に修理しなかったことについて「非常に懸念している」と表明した。

タンクは2026年5月26日の午前7時ごろ、従業員が出勤を始めた直後に破裂した。事故直前には関連設備が修理のため停止していた一方、白液はタンクへ流入し続け、午前6時20分ごろには満杯に近い状態になっていたとされる。

今回の調査は単なる設備トラブルではなく、危険性を示す検査結果が存在しながら必要な対応が取られなかった可能性を浮き彫りにした。ワシントン州当局も同社について35件の環境規制違反を通知しており、CSBは事故原因と企業側の対応を含め、調査を継続している。

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