◎シリアには米兵約900人が駐留し、クルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」を支援している。
米軍の特殊部隊(Getty Images/The Washington Post)

米中央軍司令部は11日、シリア東部でイスラム国(ISIS)の戦闘員2人を殺害したと発表した。

軍報道官によると、ヘリコプター部隊は夜間作戦を実行し、2人を殺害。民間人の犠牲はゼロと報告した。作戦の詳細は明らかにされていない。

ISISおよびそれとつながりのある過激派はシリアとイラク北部で攻撃を続けている。米国の支援を受けるシリアの民兵は2019年、イラクと国境を接するシリア東部の最後の占領地をISISから奪還した。

軍報道官は声明の中で標的となった2人のうち1人について、「シリア東部の攻撃計画に関与する幹部」と説明した。

また報道官は、「ISISは現在もこの地域の安全と安定を脅かす脅威」と指摘し、幹部の殺害は組織の勢いを削ぐとした。「幹部の死は攻撃を計画・実行する能力を著しく減退させるでしょう...」

イギリスに本拠を置くNGO「シリア人権監視団」によると、この地域で活動するクルド人勢力も米軍の作戦に参加したという。

同団体は関係者の話を引用し、「米軍のヘリ部隊は攻撃前に降伏するよう求めたが、ISISはこれを拒否した」と説明している。

シリアには米兵約900人が駐留し、クルド人主導の民兵組織シリア民主軍(SDF)」を支援している。SDFはシリア北東部で活動するISIS戦闘員と戦っている。

ISISは先月末、最高指導者のアブハサン・ハシェミ・クラシ(Abu Hasan al-Hashemi al-Qurashi)が戦死したと発表。米国はその後、南部の都市ダラアにおけるクルド人民兵の作戦でアブハサンが死亡したと明らかにした。

米軍とクルド人部隊はシリア北部に対するトルコ軍の空爆を受け合同パトロールを一時的に停止していたが、今月初めに再開した。

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