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パラグアイ、米国から送還された第三国の移民16人受け入れ

パラグアイ政府は今回の受け入れについて、主権および国際法を尊重しつつ実施したと強調している。
パラグアイ、首都アスンシオン(AP通信)

南米パラグアイ政府は23日、米国から移送された第三国の移民16人を受け入れたと発表した。これは両国間で結ばれた協定に基づくもので、米国が自国以外の国へ移民を送還する「第三国送還」政策の一環である。

当初は25人の到着が見込まれていたが、パラグアイ政府によると、国内法に基づく入国および一時滞在の条件を満たしたのは16人にとどまった。このため、受け入れ人数は当初の計画を下回ったという。政府は声明で、すべてのケースについて、法的要件を個別に審査した結果であると説明している。

今回の受け入れはトランプ政権が進める移民対策の一部と位置づけられる。トランプ(Donald Trump)大統領は母国が受け入れを拒否するなどの事情がある移民を第三国へ移送する取り組みを拡大し、パラグアイはその受け入れ国の一つとなった。

この政策では米国と協定を結んだ国々が、一定数の移民を一時的に受け入れる。対象となる移民は必ずしも受け入れ国と地理的・文化的なつながりを持たないケースが多く、各国で対応が課題となっている。中南米やアフリカの複数の国が同様の枠組みに参加し、地域を越えた移民管理の新たな形として広がりを見せている。

一方で、この第三国送還を巡っては人権面での懸念も指摘されている。移民が言語や社会基盤に不慣れな国に送られることで、適切な保護や支援を受けられない可能性があるほか、出身国への強制帰還を迫られるケースも報告されている。こうした状況について、支援団体や専門家からは透明性や法的手続きの確保を求める声が上がっている。

パラグアイ政府は今回の受け入れについて、主権および国際法を尊重しつつ実施したと強調している。今後、移民たちは同国に一時的に滞在し、帰国支援や他の法的手続きの選択肢が検討される見通しである。

米国の第三国送還政策は移民問題への対処として各国との協力関係を広げる一方で、その実効性や人道的影響を巡る議論を一層活発化させている。今回のパラグアイの受け入れはその動向を象徴する事例の一つといえる。

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