デンマークで旅客列車同士が正面衝突、18人負傷
事故は午前6時30分ごろに発生。通勤時間帯に起きたことから、乗客は複数の地域住民や通学・通勤者であったとみられる。
.jpg)
デンマーク・コペンハーゲンの北方で4月23日朝、2本の旅客列車が正面衝突し、少なくとも18人が負傷した。地元当局によると、このうち5人は意識不明の重体だという。事故は午前6時30分ごろに発生。通勤時間帯に起きたことから、乗客は複数の地域住民や通学・通勤者であったとみられる。
事故現場には黄色と灰色の2両編成の列車が正面同士で停止し、前面部分は大破していた。衝突の衝撃で車内には大量のガラス片が飛散、救助隊は現場の状況について「混乱していた」と説明している。また、列車は衝突後も脱線せず線路上にとどまったものの、車体前部は大きく損傷し、衝撃の強さがうかがえる状況となった。
当局は直ちに大規模な救助活動を展開し、消防・救急・警察など多数の機関が動員された。地元メディアによると、40人以上の救助要員と10数台の救急車両が現場に投入され、負傷者は周辺の病院へ順次搬送された。乗客は全員車両から避難し、車内に閉じ込められた人はいなかった。
当局によると、2本の列車には合わせて38人が乗車していたとみられる。負傷者は18人と報告されているが、当局は今後の医療機関での診察・経過観察によって人数が変動する可能性があるとしている。
事故原因については明らかになっていない。警察と鉄道当局が調査を開始し、信号システムの不具合や運行管理上のミス、あるいは人的要因など複数の可能性を視野に入れて検証を進めている。現場となった区間はローカル線が単線で運行する区間、運行管理の仕組みや安全装置の有無についても調査対象となっている。
地元メディアによると、デンマークでこのような正面衝突事故が発生したのは10数年ぶり。現場は地元住民や通勤・通学者が多く利用する路線であることから、不安が広がっている。地元自治体の首長は負傷者への支援と早期回復を願う声明を発表し、鉄道会社側も関係者への謝罪と支援を表明した。
周辺国から支援の申し出もあったが、デンマーク当局は現時点で国内の救援体制で対応可能として受け入れを見送っている。鉄道運営会社およびインフラ管理当局は再発防止のための安全対策の見直しを含めた検証を進める方針を示した。
今回の事故はヨーロッパの鉄道網における安全性の再検証を促すものとなり、特にローカル線における運行管理や安全装置の整備状況に関する議論が今後強まる可能性がある。調査結果の公表とともに、原因究明と再発防止策の具体化が焦点となる。
