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米国2026年7月求人件数727万件、高コスト下でも労働市場は底堅さ維持

求人市場は急速な拡大局面にはないものの、物価高や借り入れコストの上昇、地政学的な不確実性が続く中でも、雇用需要は一定の水準を維持している。
求人広告のイメージ(AP通信)

労働省が9月1日に発表した求人労働異動調査(JOLTS)によると、2026年7月の求人件数は727万件となり、改定された6月の718万件から約9万件増加した。求人市場は急速な拡大局面にはないものの、物価高や借り入れコストの上昇、地政学的な不確実性が続く中でも、雇用需要は一定の水準を維持している。

一方、企業による採用は減速した。7月の採用数は510万件で、6月の530万件から減少した。採用率も低下しており、企業が新規雇用を拡大することには慎重になっていることがうかがえる。特に景気の先行きやコスト上昇への警戒から、企業が人員計画を抑制している可能性がある。

ただし、雇用市場の急激な悪化を示す動きも現時点では限定的だ。7月は解雇・レイオフが減少し、企業が既存従業員を手放す動きは抑えられた。一方で、自発的な離職者数も減少した。これは労働者がより良い待遇や職場を求めて転職することに慎重になっていることを示し、雇用市場の安定と同時に、労働者側の選択肢が狭まりつつある可能性も示唆する。

2026年の米雇用市場は雇用が大幅に増える「好況」とも、失業が急増する「不況」とも言いにくい状態にある。求人は700万件を超える一方、採用の勢いは弱く、企業は解雇を抑えながら新規採用も絞るという慎重な姿勢を取っている。

高い物価やエネルギー価格、金利、地政学的リスクが企業と家計双方の負担となる中、米労働市場は「低採用・低解雇」に近い形で持ちこたえているといえる。今後は8月の雇用統計やインフレ動向が、FRB(連邦準備制度理事会)の金融政策と労働市場の方向性を左右する重要な材料となる。

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