◎共和党のランド・ポール上院議員は、「ドナルド・トランプ前大統領の弾劾裁判は違憲」と異議を申し立てたが、民主党と一部の共和党員はその努力を却下した。
◎弾劾決議案を可決するためには、少なくとも共和党員17人が造反し賛成に投票する必要がある。
1月26日、共和党のランド・ポール上院議員は、「ドナルド・トランプ前大統領の弾劾裁判は違憲」と異議を申し立てたが、民主党と一部の共和党員はその努力を却下した。
ポール議員の異議申し立ては「賛成45ー反対55」で却下されたが、現時点で少なくとも共和党員45人が裁判取り消し（違憲）に賛成していることが示された。
反対に投票した共和党のミット・ロムニー氏、ベン・サス氏、パット・トゥーミー氏、スーザン・コリンズ氏、リサ・ムルコウスキー氏は、トランプ氏の弾劾に賛成すると表明している。
弾劾決議案を可決するためには、少なくとも共和党員17人が造反し賛成に投票する必要がある。
今回、共和党で大きな影響を持つミッチ・マコーネル上院少数党首は、ポール議員の努力を支持した。マコーネル氏は以前、トランプ氏が1月6日のDC暴動を扇動したと認め、厳しく非難していた。
ポール議員は投票後、45人が反対に投票したことについて、「弾劾決議案は上院に到着した時点で、すでに死んでいる」とせせら笑った。
ランド・ポール上院議員：
「45人、共和党員のほぼ全員、95％が弾劾は違憲だと判断しました。これは私たちにとって大きな勝利です。民主党員は貴重な時間を使って好きなように裁判を楽しんでください。裁判はすでに終わっています」
反対に投票したロムニー議員とコリンズ議員も、この日の投票で結果はほぼ決まったと認めた。
コリンズ議員は記者団に対し、「トランプが有罪判決を受ける可能性は非常に低いと思う」と述べた。
それでも、今回は造反しなかった共和党員が裁判を通して考えを変える可能性はゼロとは言えない。
共和党のNo2、ジョン・スーン上院議員は、「各議員は個人の意思で投票する。考えを改めるかどうかは個人で決める。圧力がかかることはない」と述べた。
ジョン・スーン上院議員：
「裁判が始まったら束縛も拘束も圧力もないと思う。しかし、私たちのほとんどは、ホワイトハウスから去った誰かを裁く、弾劾することは違憲と結論付けた」
共和党のロブ・ポートマン上院議員は、「まずは元大統領の弾劾裁判の合憲性を議論すべき」と考え、反対に投票したと述べた。
ロブ・ポートマン上院議員：
「私はまず、退任した大統領を弾劾裁判にかけるかどうかを議論したい」
「私はミッチ・マコーネルと同じ立場にいる。彼は弾劾裁判を望んでいなかった。しかし、彼が弾劾に賛成したとしても、私は合憲性が議論されなければ反対に投票する」
下院民主党は弾劾決議案を可決し、5人を死に至らしめたDC暴動を扇動した罪でトランプ氏を上院に送った。しかし、上院を通過するためには3分の2以上の賛成を得なければならず、実現する可能性はほぼゼロと考えられている。
弾劾に関する憲法の文言は限られており、法律の専門家も上院が元大統領を有罪にできるかどうかについて、意見が分かれている。しかし、民主党は、「裁判は合憲」と主張する法学者を支持し、突き進んだ。
民主党のディック・ダービン上院議員は26日の投票前に、「ポール議員は興味深いアイデアをたくさん持っている」と述べた。
ポール議員は投票前の挨拶で、「私はこの遺体（弾劾決議案）を記録に残したいと思っています。この記録を見た人は、政治とはどうあるべきか、ということを理解できるでしょう」とせせら笑った。
ランド・ポール上院議員：
「民主党は共和党に扇動の罪を判断するよう要求し、元大統領の弾劾は過去に例がなく違憲だという私たちの要求を拒否しました」
「あなたたちはすべての政治家を刑務所に入れるつもりですか？あなたたちはスピーチで比喩的に戦うという言葉を使用したすべての政治家を弾劾するつもりですか？私は残念に思います」
