米テキサス州高校生刺殺事件、被告に有罪評決、殺人罪
事件は2025年4月、ダラス近郊のフリスコで開かれていた高校陸上競技大会の最中に発生した。
.jpg)
米南部テキサス州で昨年4月に発生した高校生殺害事件を巡る裁判で、陪審員は9日、殺人罪に問われているカルメロ・アンソニー(Karmelo Anthony、19歳)被告に有罪評決を下した。この事件では17歳の男性高校生が胸を刺され死亡。被告は今後、量刑審理を経て刑が言い渡される見通しだ。
事件は2025年4月、ダラス近郊のフリスコで開かれていた高校陸上競技大会の最中に発生した。検察によると、雨を避けるため他校のテントに入っていた被告に対し、被害者らが退去を求めたことから口論となった。複数の目撃証言では、被告は繰り返し移動を求められた後もその場にとどまり、緊張が高まる中で被害者が被告を押した。その直後、被告はバッグからナイフを取り出し、被害者の胸を刺したという。
弁護側は一貫して正当防衛を主張した。被告は当時、自身の身の危険を感じ、とっさに行動したと説明。被害者との体格差や周囲の混乱した状況を挙げ、「恐怖心から反応した」と訴えた。これに対し検察側は、被告こそが対立をエスカレートさせた当事者であり、致命的な刃物の使用は正当防衛には当たらないと反論した。
陪審は審理の結果、弁護側の主張を退けて殺人罪の成立を認定した。また、より軽い過失致死罪の適用も認めなかった。評決後、法廷では被害者遺族と被告家族の双方が感情をあらわにする場面が見られた。被告の母親は寛大な判断を求め、息子が深く後悔していると訴えた。
この事件は全米の注目を集め、裁判期間中には裁判所周辺に多くの支援者や報道陣が集まった。被告が黒人、被害者が白人だったことから、SNS上では人種問題と結び付けた議論も広がった。しかし検察・弁護双方は、事件が人種的対立ではなく、競技会場で発生した突発的な衝突だったとの立場を示している。
若者同士のささいな口論が取り返しのつかない悲劇へと発展した今回の事件は、学校現場における安全対策や青少年の暴力防止の在り方について、改めて米社会に重い課題を突き付けている。
.jpg)
