米社会保障給付、2027年に3.6%引き上げ、月平均75ドル増額もインフレ負担に懸念
今回の引き上げは、物価上昇による生活費の増加を給付額に反映させるための措置である。
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米社会保障局は14日、退職者や障害者らを対象とする社会保障給付について、2027年から生活費調整(COLA)を3.6%引き上げる見通しを発表した。AP通信によると、これにより受給者の給付額は平均で月75ドル増加する。対象は毎月の社会保障給付を受ける約7200万人に加え、補足的所得保障(SSI)を受ける約730万人に及ぶ。
今回の引き上げは、物価上昇による生活費の増加を給付額に反映させるための措置である。しかし、食料品や医療費、ガソリンなどの価格上昇が続く中、増額分だけでは家計の負担を十分に軽減できないとの声も出ている。2026年9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.7%上昇し、インフレ圧力が依然として強いことを示した。
ニューヨーク州バッファロー在住の68歳の男性は、生活費を賄うために再び働くようになったという。男性はAP通信の取材に対し、食料品や医療費、ガソリンの高騰に加え、居住地域で固定資産税の3.9%引き上げが提案されていることを挙げ、今回の増額では不十分との認識を示した。
一方、社会保障局は今回の調整が受給者の経済的安定につながるとの見解を示している。その財源は、一定の年間所得上限まで労働者と雇用主が負担する給与税である。課税対象となる所得上限は2026年の18万4500ドルから、2027年には19万2300ドルに引き上げられる予定だ。
ただし、制度の財政基盤には課題も残る。2026年6月公表の政府報告書は、社会保障の信託基金が2034年から予定給付額の全額を支払えなくなり、その後の収入で賄える割合は約83%になると予測した。
給付増額による高齢者らの生活支援と、制度の長期的な財政持続性をどう両立させるかが課題となっている。
