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トランプ関税で製造業の雇用縮小、共和党が中間選挙で逆風に直面

関税政策は国内産業の保護を掲げる一方、企業の調達費用を押し上げ、雇用を縮小させるという矛盾を露呈している。
米ワシントンDCの連邦議会議事堂(Getty Images)

トランプ(Donald Trump)米大統領が推進する関税政策に対し、製造業の労働者から反発が強まっている。輸入品への関税引き上げによって国内製造業を復活させ、雇用を拡大するという政権の公約とは裏腹に、輸入部品の価格上昇などを背景に工場閉鎖や人員削減が相次いでいるためだ。11月の中間選挙を前に、製造業の労働者を支持基盤としてきた共和党にとって、新たな政治的リスクとなっている。

ミシガン州の時計メーカー、ハワード・ミラーは、海外から調達する部品などの問題に加え、事業環境の悪化に直面し、1世紀にわたる歴史を持つ工場を閉鎖した。製品設計者として働いていた62歳のネルソン・バンダーミーア(Nelson Vandermeer)さんも職を失った。バンダーミーアさんは長年、共和党を支持してきたが、関税による雇用回復は期待できないとして、今回は民主党に投票する意向を示した。

影響はミシガン州にとどまらない。アイオワ州では建設機械メーカーの工場閉鎖に伴い、従業員とその家族が相次いで失職した。レクリエーション車両メーカーのウィネベーゴ・インダストリーズは、アルミニウムや鉄鋼、電子部品などの輸入コスト上昇を受け、2025年に約200人を解雇した。カンザス州の家電メーカー、ボルネード・エアも輸入部品の値上がりを理由に、2月に工場労働者70人超を解雇した。

こうした地域では、下院選挙や上院選挙で接戦が見込まれ、関税政策への不満が投票行動を左右する可能性がある。AP通信の9月の世論調査では、トランプ氏の貿易交渉への対応を支持する成人は約3割にとどまり、3月の約4割から低下した。

一方、トランプ政権は製造業の生産拡大や工場建設の進展を挙げ、関税政策の効果を主張する。大手企業による工場・拠点建設が将来の製造業雇用につながるとの説明だ。

なお、製造業の雇用減少には関税以外の要因もあり、関税だけを原因と断定することはできない。また、政策に不満を抱く有権者が必ずしも共和党から離れるとは限らない。

関税政策は国内産業の保護を掲げる一方、企業の調達費用を押し上げ、雇用を縮小させるという矛盾を露呈している。製造業復活の約束と労働者が実際に直面する失業との隔たりを、共和党が中間選挙までに埋められるかが焦点となる。

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