◎ワシントンD.C.議会議事堂襲撃事件に参加したアリゾナ州の「角男」ことジェイコブ・アンソニー・チャンズリー被告は公判の中で有罪を認め、刑務所から出たいと判事に訴えた。
2021年1月6日/ワシントンD.C.議会議事堂、毛皮の防止をかぶった「角男」のジェイコブ・チャンズリー被告(ManuelBalce Ceneta/AP通信)

9月3日、ワシントンD.C.議会議事堂襲撃事件に参加したアリゾナ州の「角男」は公判の中で有罪を認め、刑務所から出たいと判事に訴えた。

1月6日の暴動で衝撃の全米デビューを果たした角男のジェイコブ・アンソニー・チャンズリー被告はこの日、重罪にあたる妨害の罪を認めた。チャンズリー被告は約8カ月間拘留されており、判決を待っている。

連邦当局は暴動に関与した約600人を逮捕・起訴した。

米主要メディアによると、これまでに少なくとも36人の被告が有罪を認め、そのうちチャンズリー被告を含む8人が重罪で実刑判決を受ける可能性が高いという。

AP通信の司法記者は、「検察官は量刑ガイドライン41に基づき、チャンズリー被告に51カ月の実刑を科すよう判事に求めた」と報じた。

一方、チャンズリー被告はコロラドの施設で精神鑑定を受けていたことも明らかになった。被告の弁護士を務めるアルバート・ワトキンス氏は判事に対し、「長期にわたる独房生活は被告の精神に悪影響を与えたが、コロラドの施設で精神状態は改善した」と語った。「被告は暴力を嫌う平和的な男であり、当時、精神に問題を抱えていました...」

チャンズリー被告は有罪を認める前に、「精神鑑定を許可してくれた裁判所に感謝しています」と述べた。

AP通信によると、判事は11月17日に予定されている判決までの間、チャンズリー被告の仮釈放を認めるかどうかを検討しているという。

チャンズリー被告は奇抜な格好で世界の注目を集め、自分のことを「Qアノン・シャーマン」と呼び、物議を醸した。

Qアノンは極右組織が広めた陰謀論である。信奉者は悪魔崇拝者、小児性愛者、人肉嗜食者などで構成される世界規模の秘密結社と戦っているドナルド・トランプ前大統領を「神に遣わされた救世主」として崇拝している。

チャンズリー被告は逮捕後、連邦捜査局(FBI)に、「暴動に参加した全ての愛国者はトランプ大統領の要請に従い、ワシントンD.C.に集結した」と語っていた。

しかし、チャンズリー被告は現在、Qアノンとトランプ前大統領の主張を拒否すると誓っている。

ワトキンス弁護士によると、被告は1カ月刑務所で過ごした後、自分の人生を再評価し、議会議事堂の襲撃に関与したことを後悔し、深く悔い改めたという。「チャンズリー被告はトランプ前大統領が暴動に参加し逮捕された者に恩赦を与えなかったことに驚き、裏切られたと感じました...」

ワトキンス弁護士は公判の中で、「被告は議会議事堂に侵入したが、第一波と第二波の後に続いた大勢のひとりだった」と主張した。

しかし、判事は暴動の録画映像を引用し、「被告は別の暴徒が戸口近くの窓を破壊した直後に突入した」と述べた。「被告が暴動に深く関与したことは明らかです...」

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