米カリフォルニア州地裁、パラマウントのワーナー買収計画を一時差し止め
カリフォルニア州を中心とする12州が反トラスト法(独占禁止法)に違反する恐れがあるとして申し立てていたもので、地裁は州側の主張に一定の合理性があると判断した。
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米カリフォルニア州の連邦地裁は20日、パラマウント・スカイダンスによワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の買収・合併計画について、少なくとも2週間は手続きを進めてはならないとの一時差し止め命令を出した。カリフォルニア州を中心とする12州が反トラスト法(独占禁止法)に違反する恐れがあるとして申し立てていたもので、地裁は州側の主張に一定の合理性があると判断した。
今回の統合計画は約1100億ドル規模とされ、実現すれば映画やテレビ業界で過去最大級の再編となる。パラマウント映画、CBS、Paramount+に加え、ワーナー・ブラザース、HBO、CNN、HBO Maxなど有力な映像・報道ブランドが同一グループに入ることになり、世界のメディア・エンターテインメント市場に大きな影響を及ぼすとみられている。
訴えを起こした州側は、両社の統合によって映画配給や有料テレビ市場で競争が大幅に低下し、消費者の選択肢が狭まるほか、料金上昇やコンテンツの質の低下につながる恐れがあると主張している。また、企業統合後に事業の一本化や人員削減、機密情報の共有などが進めば、後に違法と判断された場合でも元の状態に戻すことは極めて困難だとして、早期の差し止めが必要だと訴えていた。
これに対しパラマウント側は、動画配信市場ではネットフリックスやディズニーなど巨大事業者との競争が激化しており、統合は競争を阻害するのではなく、むしろ競争力を高めるために不可欠だと反論している。同社は州側の訴えは反トラスト法の解釈を誤っているとして、法廷で争う姿勢を示している。
裁判所は今回の命令により、少なくとも14日間は合併手続きを停止するよう命じた。この期間中に、より長期間の差し止めを認めるかどうかを判断するための審理が8月3日に開かれる予定で、その結果次第では合併計画がさらに長期化、あるいは白紙となる可能性もある。
一方、パラマウントは契約上、9月末までに取引を完了できない場合、ワーナー側の株主に対して1日当たり約700万ドルの追加負担が発生する取り決めとなっており、審理の長期化は同社にとって財務面でも重い負担となる見通しだ。今回の司法判断は、米メディア業界の勢力図を左右する大型再編の行方に大きな不透明感をもたらした。
