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2026W杯:サッカー観戦にビールは付きもの・・・熱中症に注意

2026年FIFAワールドカップは米国、カナダ、メキシコの3か国で開催されるが、大会期間中は暑さが厳しくなることが予想されており、アルコールと高温環境の組み合わせが健康被害を引き起こす恐れがあるという。
スポーツ観戦しながらビールを飲む女性(AP通信)

サッカー観戦にビールは付きもの――。そんな世界中のファンに対し、専門家が警鐘を鳴らしている。2026年FIFAワールドカップは米国、カナダ、メキシコの3か国で開催されるが、大会期間中は暑さが厳しくなることが予想されており、アルコールと高温環境の組み合わせが健康被害を引き起こす恐れがあるという。

ロサンゼルス市内のスポーツバーでは、欧州チャンピオンズリーグ決勝の試合開始からわずか30分足らずで約1300ドル分のアルコールが売れた。観戦客の多くはビールやカクテルを片手に試合を楽しみ、「少し酔っている方が雰囲気が良い」「スポーツと酒は切り離せない」と語る。こうした光景は世界各地で見られ、ワールドカップ期間中には数百万人規模のファンが飲酒を伴いながら観戦するとみられている。

しかし、専門家によると、暑さの中での飲酒には想像以上の危険が潜んでいる。アルコールには利尿作用があり、体内の水分を失わせる働きがある。気温が高い環境では汗による水分喪失も増えるため、脱水症状を起こしやすくなる。また、アルコールは体温調節機能にも影響を与え、暑さによる体への負担を増大させるという。米国立衛生研究所(NIH)は高温と飲酒が重なることで、喉の渇きや頭痛、めまいなどの症状が相乗的に強まる可能性があると指摘する。

さらに影響は飲酒した当日だけにとどまらない。米ニューメキシコ大学の研究では、前夜に飲酒した人は翌日も体温や心拍数、血圧が高い状態となり、暑さへの耐性が低下することが確認された。建設作業員を対象にした調査では、飲酒後の作業者は発汗や尿の排出量が減少し、熱中症関連の疾患リスクが高まる傾向がみられたという。ワールドカップ観戦者は激しい運動をするわけではないが、長時間屋外に滞在したり、人混みの中で過ごしたりするため、同様のリスクが生じる可能性がある。

特に注意が必要なのは高齢者や心疾患などの持病を抱える人々だ。専門家は試合観戦を楽しむためにも飲酒量を抑え、水分補給を十分に行うことが重要だとしている。飲酒前に食事を取ること、アルコール度数の低い飲料を選ぶこと、帽子や日焼け止めを使用することも有効な対策だ。また、日陰を利用することで体への熱負荷を大幅に軽減できるほか、冷たい飲み物や氷菓子も体温上昇の抑制に役立つ。

今大会では暑さ対策をめぐる議論も続いている。観客の脱水を懸念する声を受け、FIFAは各会場に給水設備や冷却スペースを設置する方針を示し、観客が密封されたペットボトルを持ち込めるよう規則を見直した。猛暑の中で行われる史上最大規模のワールドカップだけに、選手だけでなく観客の健康管理も重要な課題となっている。

専門家は「めまいや視界のぼやけといった症状が現れたら直ちに助けを求めるべきだ」と呼びかける。世界中のサッカーファンが熱狂する祭典を安全に楽しむためには、応援の熱気に加え、暑さと飲酒のリスクにも十分な注意が求められている。

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