米エール大学、入学選考で人種を考慮、司法省が認定
トランプ政権は人種を考慮した選考の全面排除を進めており、医学校への監視を強化している。
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米司法省は14日、コネティカット州のエール大学が入学選考で人種を考慮していたとして、差別禁止法に違反していると認定した。対象となったのは2023年から2025年の医学部入試で、司法省は黒人やヒスパニック系の志願者が、同程度あるいはそれ以上の成績を持つ白人やアジア系志願者より有利に扱われていたと主張している。
司法省公民権局は書簡の中で、「エール大は最高裁判決後も人種を基準にした入学制度を継続している」と批判した。司法省の調査では、同程度の学業成績を持つ志願者を比較した場合、黒人志願者が面接に進む確率はアジア系志願者の最大29倍に達したとしている。
今回の問題の背景には、2023年の連邦最高裁判所による歴史的判決がある。最高裁は、公平な入学選考を求める学生たちが起こしたハーバード裁判で、大学入試におけるアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)を事実上違憲と判断した。判決後も大学側は「多様性確保」を重視してきたが、トランプ政権は人種を考慮した選考の全面排除を進めており、医学校への監視を強化している。
司法省は先週にも、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)について同様の違法認定を公表しており、スタンフォード大やオハイオ州立大など複数の医学部も調査対象となっている。
一方、大学側や人権団体からは反発も出ている。支持派は多様な人種的背景を持つ医師を育成することが医療格差の是正につながると主張している。これに対し保守派は、「能力主義」に反する逆差別だと批判する。米国の高等教育界では最高裁判決後も「多様性」と「公平性」をどう両立させるかを巡る対立が続いており、今回のエール大問題はその象徴的事例となりそうだ。
