米ロサンゼルス火災裁判、陪審員による評決まとまらず、再審理へ
検察側は被告が故意に火を放ち、その火災が後にロサンゼルス史上最悪級の山火事へと発展したと主張している。
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米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で2025年に発生し、多数の死者と甚大な被害をもたらした「パリセーズ火災」を巡る放火事件で、ジョナサン・リンダークネヒト(Jonathan Rinderknecht)被告の裁判は26日、陪審員による評議がまとまらず、結論は持ち越しとなった。陪審は2日間にわたり協議を続けたものの、全員一致の評決には至らず、審理は引き続き行われることになった。
検察側は被告が故意に火を放ち、その火災が後にロサンゼルス史上最悪級の山火事へと発展したと主張している。一方で弁護側は、現場周辺で目撃された花火が出火原因だった可能性を指摘し、被告と火災を直接結び付ける決定的な物証は存在しないと反論していた。
裁判では、携帯電話の位置情報やSNSへの投稿、被告がAIチャットサービスを利用していた記録など、さまざまなデジタル証拠が提出された。しかし、これらは動機を推測させる間接証拠にとどまり、放火そのものを直接証明する証拠ではないとの見方も示されている。また、消防隊員の証言でも花火の有無を巡って食い違いが生じるなど、証拠の評価が争点となった。
陪審員は一度は評決に達したと判事に伝えたものの、その後「意見の隔たりは埋められない」と報告。判事は追加の評議を促すか、審理を打ち切って評決不能とするかを検討していた。
この火災では12人が死亡し、多数の建物が焼失するなど、地域社会に深い傷跡を残した。事件の責任の所在を巡る判断は、被告本人だけでなく被災者や地域住民にとっても大きな意味を持つ。一方で、刑事裁判では「合理的な疑いを超える立証」が必要であるため、重大事件であっても証拠が十分でなければ有罪判決には至らない。今回の陪審の膠着は、事件の重大性だけではなく、提出された証拠をどのように評価するかの難しさを浮き彫りにした。
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