米国2026年5月中古住宅販売件数417万戸、市場予想上回る
住宅市場は2022年以降、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに伴う住宅ローン金利の上昇によって低迷が続いてきた。
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米国の住宅市場で回復の兆しが見え始めている。全米不動産業者協会(NAR)が9日に発表した統計によると、2026年5月の中古住宅販売件数は季節調整済み年率換算で417万戸となり、前月から3.2%増加した。今年に入って最も高い販売ペースを記録し、市場予想も上回った。前年同月比でも3.2%増となり、高い住宅ローン金利や住宅価格の上昇が続く中で、住宅需要が持ち直しつつあることを示した。
住宅市場は2022年以降、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに伴う住宅ローン金利の上昇によって低迷が続いてきた。昨年の中古住宅販売は約30年ぶりの低水準に落ち込んだが、今年春以降は徐々に改善の動きが見られる。専門家は賃金上昇が住宅価格の伸びを上回り、一部で住宅購入の負担感が和らいでいることが需要回復の背景にあると分析している。
一方で、住宅価格は依然として高水準にある。5月の中古住宅価格中央値は42万9300ドル(約6800万円)となり、5月としては統計開始以来の最高値を更新した。前年同月比では1.3%の上昇で、住宅価格の高騰はなお続いている。特に高額住宅市場では需要が堅調で、100万ドル超の物件販売は前年を大きく上回った。株式市場の好調を背景に、富裕層の購入意欲が市場を支えているとの見方もある。
供給面では改善の兆しが見られる。市場に出回る中古住宅在庫は155万戸となり前年を上回ったが、コロナ禍前の水準には届いていない。在庫不足は価格上昇圧力の一因となっており、住宅取得のハードルを高めている。住宅が市場に出てから成約するまでの日数は中央値で29日となり、購入者が慎重に物件を選ぶ傾向も強まっている。
また、初めて住宅を購入する層の割合は全体の35%に達し、2020年6月以来の高水準となった。ただし、健全な市場とされる40%には届いておらず、若年層や中所得層にとって住宅購入は依然として容易ではない。専門家は住宅市場の本格的な回復には住宅ローン金利のさらなる低下が不可欠だと指摘している。現在の市場は改善傾向にあるものの、高金利や経済の先行き不透明感が続く中、その回復基調が持続するかどうかが今後の焦点となる。
