米フロリダ州でデング熱による死者確認、過去数十年で最悪規模の流行
感染の中心となっているのは、タンパ北部のヒルズボロ郡だ。
-6-scaled.jpg)
米南東部フロリダ州で「デング熱」の流行が拡大し、州保健当局は18日、今年初めてとなるデング熱による死者を確認したと明らかにした。亡くなったのはタンパ在住の高齢女性、9月4日に死亡したという。それ以上の詳細は明らかになっていない。フロリダ州では現在、過去数十年間で最悪規模の流行が起きている。
感染の中心となっているのは、タンパ北部のヒルズボロ郡だ。同郡では今年に入って130件を超える、海外渡航などではなく現地で感染したデング熱の症例が確認されている。同地域ではこの数十年、デング感染者は数人程度にとどまっていたため、今回の急増は異例の規模となっている。州全体でも感染者は152人に達し、年間としては2023年の約200人に次ぐ多さとなっている。
デング熱は主にネッタイシマカなどの蚊がウイルスを媒介して広がる感染症だ。発熱、頭痛、インフルエンザに似た症状などが現れる一方、重症化して出血やショックを起こし、死亡することもある。また、感染しても症状が出ない人がいるため、実際の感染者数は確認された症例を上回る可能性がある。
今回の流行について専門家は、最近の気象条件によって媒介する蚊が増殖しやすい環境になったことが一因とみている。気候変動による温暖化も、デング熱を媒介する蚊の生息域拡大に影響していると指摘されている。米国では従来、デング熱の多くが海外旅行者による感染で、国内で継続的に発生するケースは限定的だった。
ヒルズボロ郡では感染拡大を抑えるため、殺虫剤の散布や蚊の発生源となる水たまりの調査を実施している。タイヤなどにたまった水も蚊の繁殖場所になるため、住宅の敷地を確認する作業も進められている。AP通信によると、最近の蚊の検査ではデングウイルスが検出されず、新規感染が減少する兆候もみられるという。
ただ、フロリダにはデング熱を媒介できる蚊が広く生息するため、専門家は今後も感染リスクが続く可能性を指摘している。今回の流行は米国でも蚊が媒介する感染症への警戒が必要性を増していることを示す事例となっている。
