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米FDAがフルーツ風味の電子タバコを承認、懸念高まる

FDAが認可したのはロサンゼルスに拠点を置く電子たばこメーカー「Glas」のマンゴー味とブルーベリー味を含む製品で、いずれも21歳以上の成人喫煙者向けとして販売される。
電子タバコのイメージ(Getty Images)

食品医薬品局(FDA)が果物風味の電子たばこ2製品を初めて認可したことを受け、波紋が広がっている。小児科医や健康被害防止団体は「若年層への悪影響を再び拡大させかねない」と強く反発しており、トランプ政権下で進む規制緩和路線への懸念も高まっている。

FDAが認可したのはロサンゼルスに拠点を置く電子たばこメーカー「Glas」のマンゴー味とブルーベリー味を含む製品で、いずれも21歳以上の成人喫煙者向けとして販売される。FDAは顔認証や政府発行の身分証明書による年齢確認機能、スマートフォンとの連携機能などを導入し、「未成年者による利用を効果的に防止できる」と説明している。

しかし、小児科医や反たばこ団体はフルーツ系フレーバーが若者を引き付けやすい点を問題視している。米国では2010年代後半、甘い香りや果物味の電子たばこが若者の間で急速に流行し、「ジュール危機」と呼ばれる社会問題に発展した経緯がある。電子たばこの利用率は近年減少傾向にあるものの、専門家は「過去の失敗を繰り返す恐れがある」と警鐘を鳴らしている。

反喫煙団体「Campaign for Tobacco-Free Kids(CTFK)」は11日の声明で、「今回の決定は、若年層の電子たばこ使用抑制で得られた成果を危険にさらす」と批判した。また、連邦議会でも懸念の声が上がっており、複数の民主党議員が「子どもたちを引き付ける製品をFDA自ら認可した」と非難した。

一方で、一部研究者からは「規制された合法市場を整備する方が望ましい」との意見も出ている。米国では違法輸入された電子たばこが広く流通しており、適切な管理が及んでいない実態があるためだ。公衆衛生の専門家マイケル・シーゲル(Michael Siegel)氏は、果物系フレーバーが成人喫煙者の禁煙支援に一定の効果を持つ可能性を指摘している。

今回の認可を巡っては、トランプ(Donald Trump)大統領がFDA幹部に承認を急ぐよう圧力をかけたとの報道も浮上している。トランプ氏は選挙期間中から電子たばこ業界への支援姿勢を示し、今回の決定はその流れを反映したものとの見方もある。FDAは「科学的審査に基づく判断」と強調しているが、政治的影響を疑問視する声は根強い。

電子たばこは紙巻きたばこより有害性が低いとされる一方、ニコチン依存や呼吸器への影響など健康リスクも指摘されている。米国では若者の喫煙防止と成人の禁煙支援の両立をどう図るかを巡り、今後も議論が続きそうだ。

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