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米中対立を越えるファストフード、米中企業が相互進出

政治面では緊張が続く米中だが、消費者にとって国境を越えるファストフードは日常的な商品である。
2026年9月16日/米カリフォルニア州サンフランシスコ、HEYTEA店舗(AP通信)

中が関税やAI、台湾問題などを巡って対立する一方、両国の消費市場ではファストフードや飲料チェーンの相互進出が進んでいる。米国企業は巨大な中国市場を狙い、中国企業は国内の競争激化や消費低迷を背景に米国へ活路を求めている。

米国では、中国への店舗拡大が続いている。テキサス発祥の「Church's Texas Chicken(チャーチズ・テキサス・チキン)」は上海に初出店し、中国で少なくとも600店舗を展開する計画を示した。マクドナルドも2026年に中国で1000店舗を新設し、2028年までに計1万店舗を目指している。バーガーキングも2035年までに中国国内の店舗数を4000店へ増やす方針だ。

中国では1987年にKFCが北京へ進出し、現在では約1万3000店を展開する。これは全米の約3750店を大きく上回る。米国チェーンはブランド力を維持しながら、中国の食習慣に合わせた商品開発も進めており、KFCではフライドチキンやフライドポテトに加え、エッグタルトや粥なども提供している。

一方、中国の飲食チェーンも米国市場へ進出している。世界で5万3000店以上を展開するMIXUE(蜜雪氷城、ミーシュー)は米国で店舗を開き、ニューヨークなどでソフトクリームやフルーツティー、ミルクティーを販売する。HEYTEA(喜茶、ヘイティー)やLuckin Coffee(瑞幸咖啡、ラッキンコーヒー)なども米国で店舗網を拡大している。Wallace(華莱士、ウォレス)は米国でチキンサンドを展開し、現地の嗜好に合わせて商品のレシピを変更している。

中国企業の強みの一つは価格競争力にある。米国の店舗では、ミーシューの抹茶ラテが近隣のスターバックスより約1ドル安く販売される例もある。ただし、中国企業が低価格を武器に市場を急速に拡大すれば、関税や消費者の反発、顧客データの扱いを巡る規制上の問題に直面する可能性も指摘されている。

政治面では緊張が続く米中だが、消費者にとって国境を越えるファストフードは日常的な商品である。ハンバーガーやフライドチキン、ミルクティーをめぐる企業間競争は、両国の市場が政治的対立とは別の論理で結び付いていることを示している。

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