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米国の軽油価格が過去最高、農家を直撃、収穫期に燃料高で利益圧迫

米自動車協会(AAA)によると、米国の軽油平均価格は9月4日に1ガロン当たり5.85ドル(1ドル150円の場合、1リットル当たり約232円)となり、過去最高を更新した。
米カリフォルニア州のガソリンスタンド(AP通信)

米国で経由(ディーゼル燃料)価格が過去最高水準に上昇し、トウモロコシや大豆の収穫期を迎えた農家の経営を圧迫している。軽油はコンバインやトラクター、農産物を運ぶトラックなどに不可欠であり、燃料価格の急騰は収穫そのものだけでなく、農産物の輸送コストにも波及する。

米自動車協会(AAA)によると、米国の軽油平均価格は9月4日に1ガロン当たり5.85ドル(1ドル150円の場合、1リットル当たり約232円)となり、過去最高を更新した。その後も上昇し、9月11日には6.05ドル(1ドル150円の場合、1リットル当たり約240円)に達した。2月下旬の平均価格は3.76ドルだったため、約60%の値上がりとなる。

背景にはイラン戦争を受けた世界的な燃料供給の混乱がある。原油価格が上昇したほか、中東とアジア、欧米を結ぶ主要な石油輸送ルートであるホルムズ海峡の船舶輸送にも支障が生じ、燃料市場の需給が逼迫した。

農家にとって問題は、軽油だけが値上がりしているわけではないことだ。肥料、種子、農薬、農業機械などの費用も高止まりしており、燃料高が重なることで利益がさらに削られている。

ミズーリ州でトウモロコシと大豆を生産するジェイソン・カーツ(Jason Kurtz)さんは、今年の軽油代が前年の約2倍になったと話す。コンバインだけで1日約200ガロンを消費し、約30日間稼働させる予定で、トラクターやトラックにも軽油が必要になる。収穫を止めることはできないため、燃料費の上昇はそのまま農家の収益を圧迫する。

特に資金繰りの厳しい農家ほど影響は深刻だ。農業経済学者のポール・ミッチェル(Paul Mitchell)氏は、収穫だけでなく穀物などを農場から販売先まで運ぶ工程でも軽油が必要になるため、燃料高が農業全体のコストを押し上げると指摘する。

一部の農家は、価格が下落することを期待して作業を遅らせる動きもみせている。しかし収穫には適期があり、燃料価格が下がるまで無期限に待つことはできない。記録的な軽油高は米国農業の収益性を直接揺るがすだけでなく、輸送費を通じて食品価格にも波及する可能性がある。

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