コンバース、人種差別を想起させると批判の広告を撤回・謝罪
コンバースは声明で「この画像が深く不快なものだと理解しており、今回の対応は誤りだった」と謝罪した。
.jpg)
米スニーカー大手コンバースはSNSで公開した広告写真について、差別的なイメージを想起させるとの批判が相次いだことを受け、広告を撤回・謝罪した。問題となったのは、K-POPグループ「aespa」のメンバー、カリナ(KARINA)が登場する「Chuck 70 X」のプロモーション画像である。
写真では、カリナがスカート姿でスニーカーを手にしている。写真の照明によってスカート部分に白い三角形の形状が浮かび上がっており、批判した人々からは、白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)が着用する尖ったフードを連想させるとの指摘が出た。また、手に持ったスニーカーの位置や見え方についても、リンチで吊るされた犠牲者の足を想起させるとの批判がSNS上で広がった。
コンバースは声明で「この画像が深く不快なものだと理解しており、今回の対応は誤りだった」と謝罪した。そのうえで、自社のSNSなどから画像を削除し、掲載されたすべての場所から撤去する作業を進めていると説明した。一方、同社は広告が公開に至った経緯や、事前の審査でどのような確認が行われたのかについては明らかにしていない。
今回の広告をめぐっては、関係したスタッフの処分やブランドのボイコットを求める声もSNS上で出た。一方で、広告制作側に差別的な意図があったとみることに疑問を呈し、意図的なものではなかったとする利用者もいた。問題の画像が公開前の広告審査を通過したことについては、企業側のチェック体制を問う声が広がっている。
米テキサス州の公民権問題を扱う弁護士のリー・メリット(Lee Merritt)はコンバースの謝罪について、広告が公開されるまでの法務、マーケティング、経営部門による確認の過程を問題視した。企業が問題発生後に謝罪するだけでなく、公開前の段階で社会的・歴史的な意味を含む表現を検証する必要があるとの趣旨で批判している。
コンバースはナイキ傘下のブランドで、1908年に創業し、1917年に「Chuck Taylor All Star」の原型となるバスケットボールシューズを発売した歴史を持つ。今回の問題は世界的なブランドが広告表現を展開する際、画像の構図や光、商品の見せ方まで含めて、過去の人種差別の歴史を想起させる可能性をどう検証するかという課題を浮き彫りにした。
