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米加州サクラメントで始まる異例のホームレス対策、市と郡の連携を州法で義務化

背景には、自治体ごとに分断された支援体制がある。
米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の通り(AP通信)

米カリフォルニア州サクラメント周辺で、ホームレス問題への対応を市や郡が共同で進める異例の取り組みが始まる。ニューサム(Gavin Newsom)知事が署名した州法により、サクラメント市とサクラメント郡、さらにエルクグローブ、ランチョコルドバ、シトラスハイツ、フォルソムの各市は、ホームレス対策を担う共同権限機構を設立することを義務付けられた。2028年1月までの組織化が求められている。

背景には、自治体ごとに分断された支援体制がある。カリフォルニアでは一般に、市がシェルターなどの受け入れ施設を担う一方、郡は精神医療や依存症治療などの福祉サービスを担当している。ところが、ホームレスの人々は自治体の境界を越えて移動するため、一つの自治体だけでは問題を完結できない。各自治体が費用負担や施設整備をめぐって対立するケースもあり、支援の重複や空白が生じてきた。

サクラメント地域では、複数の機関が別々にホームレス対策を進め、8つの委員会と約90人の委員が関与していた。州議会はこうした分散した体制がサービスの重複や不一致を招き、支援を必要とする人がどこへ行けばよいのか分からない状況につながっていると指摘している。2019年と2023年の大陪審報告でも、地域の対応の機能不全と連携強化が問題になっていた。

一方、強制的な連携には反発もある。サクラメント郡の一部議員は、今回の制度を新たな官僚組織と位置付け、年間数十万ドルから数百万ドルの運営費がかかる可能性を問題視している。郡側は州政府を提訴して施行を阻止する構えも示している。

州内には参考例もある。ソラノ郡では2022年に共同権限機構を設立し、各自治体と郡が共同で資金や支援対象を協議している。最近では、複数自治体が共同で州の資金を申請し、ヴァレーホにある大規模な野営地への対応を進めた。

サクラメントの新制度が同様に自治体間の分断を解消できるか、それとも新たな行政負担を生むのか。州法によって始まるこの取り組みは、カリフォルニア各地のホームレス対策にも影響を与える可能性がある。

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