◎イスラム国(ISIS)の戦争に参加した男性4人と女性6人、子供13人が帰国する予定。
シリアの難民キャンプ(Getty Images)

カナダ政府は21日、シリア北東部の難民キャンプに収容されている自国民23人を帰国させると発表した。

外務省によると、イスラム国(ISIS)の戦争に参加した男性4人と女性6人、子供13人が帰国する予定。身元は明らかにされていない。

男性の4人のうち1人の弁護士は声明で、「両親はこの決定に満足している」と表明した。

地裁はこの男性の早期帰国を求める訴えを支持。政府に可能な限り早く本国に連れ戻すよう命じていた。

男性らは自らの意思でISISの戦争に参加したとみられる。

カナダ政府はISISが壊滅した2019年以降、自国民の帰国手続きを進めてきた。今回の帰国人数は過去最大となる。

ISIS戦争に参加した個人の親族たちは政府の対応が遅すぎると批判し、帰国阻止は憲法違反であるとして訴訟を起こしている。

カナダ政府はこれまで。帰国を認めるか否かは「ケースバイケース」としてきた。この3年で帰国できた人はごくわずかだ。

外務省は声明で、「カナダ人の基本的人権を保障することは政府の最優先事項である」と述べた。

ドイツ、フランス、スペイン、オランダもシリアから自国民を帰国させている。イギリスは昨年、人身売買の被害者とされる自国民2人を連れ戻した。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HWR)によると、シリアの難民キャンプにとどまる外国人は4万2400人以上にのぼり、そのほとんどが子供だという。

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