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カナダ、コンゴに滞在した外国人の入国禁じる、エボラ流行受け

カナダ公衆衛生庁(PHAC)は声明で、「過去21日以内にコンゴ民主共和国に滞在した外国人の入国を制限することは、カナダ国民に対する公衆衛生上のリスクを低減する」と説明した。
2026年6月7日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州ブニアの医療センター(ロイター通信)

カナダ政府は19日、過去21日以内にコンゴ民主共和国に滞在した外国人の入国を一時的に禁止すると発表した。「エボラ出血熱」の感染拡大を防ぐための措置で、7月20日午後11時59分(米東部時間)から実施される。一方、世界保健機関(WHO)は渡航や貿易の制限を推奨しておらず、今回の対応は国際的な保健指針と異なる判断として注目を集めている。

カナダ公衆衛生庁(PHAC)は声明で、「過去21日以内にコンゴ民主共和国に滞在した外国人の入国を制限することは、カナダ国民に対する公衆衛生上のリスクを低減する」と説明した。対象となるのは外国籍の渡航者で、エボラウイルスの潜伏期間を考慮したとしている。

これに対し、WHOは感染拡大地域への渡航・貿易制限は推奨していない。WHOはこうした措置が感染地域やアフリカ出身者への偏見や差別を助長し、感染者の報告や国際的な支援活動を妨げる恐れがあると指摘している。また、現在の流行について国際的な感染拡大のリスクは低いとの評価を維持している。

コンゴ東部では大規模なエボラ流行が続いており、15日時点で感染者は2100人以上、死者は828人に達した。エボラは感染者の血液や体液との直接接触を通じて感染するウイルス性疾患で、致死率が高いことで知られる。医療体制が脆弱な地域では封じ込めが難しく、国際機関や各国の医療支援団体が対応を続けている。

北米では感染拡大への警戒が強まっている。米国も前週、過去21日以内にコンゴに滞在した人に対し、商業航空便による入国を制限する措置を導入した。また、現地で感染対策に従事していた米国人支援要員7人は現在、ケニアの施設で隔離措置を受けている。

カナダ政府は今回の措置について、あくまで一時的な対応であり、感染状況や専門家の評価を踏まえて見直すとしている。一方で、WHOは科学的根拠に基づく感染対策と国際協力の重要性を強調し、各国が独自の入国制限を強化する動きとの温度差が浮き彫りとなっている。今後は感染状況の推移に加え、公衆衛生上の安全確保と国際的な人の往来との均衡をどのように図るかが課題となりそうだ。

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