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シリアで燃料価格の高騰に抗議するデモ、アサド政権崩壊後最大規模、経済危機に不満噴出

暫定政権は週末、ディーゼル価格を40%引き上げ、1リットル当たり175シリア・ポンドとした。
2026年9月13日/シリア、アレッポの通り、燃料価格の高騰に抗議するデモ(ロイター通信)

シリア各地で9月13日から14日にかけ、燃料価格の高騰に抗議するデモが広がった。アサド前政権が崩壊してから約2年となる中、今回の抗議デモは政権崩壊後で最も広範なものとなった。参加者はタイヤを燃やしたり主要道路を封鎖したりし、政府高官の辞任を求める声も上がった。

暫定政権は週末、ディーゼル価格を40%引き上げ、1リットル当たり175シリア・ポンドとした。さらに95オクタンのガソリンを28%、90オクタンを26%値上げしたほか、家庭用・産業用ガスも約9%引き上げた。政府は世界的な燃料調達費の上昇や輸入への依存、国内最大級のバニヤス製油所の整備による供給制約などを理由に挙げている。

抗議は首都ダマスカスと工業都市アレッポを結ぶ幹線道路などで発生し、北部や中部の複数地域にも広がった。アレッポではデモ参加者が道路を封鎖したほか、製油所へ向かう輸送車列を妨害する動きも出た。参加者の一部はエネルギー相や経済相、国営石油会社幹部の解任を要求した。

背景には長期化する経済危機がある。国連開発計画(UNDP)によると、シリアでは現在、人口の約90%が貧困線を下回るとされ、2011年の内戦開始前の約3分の1から大幅に悪化した。燃料価格の上昇は輸送費だけでなく、食料や日用品など幅広い物価を押し上げるため、市民生活への影響は大きい。

燃料供給をめぐる問題も深刻だ。シリアはロシア産原油など輸入に大きく依存しているが、ウクライナによるロシアの製油所への攻撃などを背景に、ロシアからの燃料供給にも圧力がかかっている。さらにバニヤス製油所が3カ月にわたり整備で停止しており、供給不足に拍車をかけている。

政府は今回の値上げを一時的な措置と説明し、国際市場の状況に応じて価格を再調整するとしている。しかし、アサド政権崩壊後の復興を進めるシャラア暫定政権にとって、生活費の上昇に対する市民の不満が一段と強まれば、経済政策だけでなく政権の統治能力そのものが問われる事態となる可能性がある。

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