インド2026年8月インフレ率4.82%、利上げ観測強まる、原油高も重荷
今回の特徴は食品や燃料だけでなく、衣料品、家庭用品、教育など幅広い分野で価格上昇が強まった点にある。
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インド政府が9月14日に発表した前月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で4.82%上昇した。7月の4.45%を上回り、1月に新たな統計が導入されて以降で最高水準となった。ロイター通信のエコノミスト予想の4.80%もわずかに上回り、物価上昇圧力が広がっていることを示した。
今回の特徴は食品や燃料だけでなく、衣料品、家庭用品、教育など幅広い分野で価格上昇が強まった点にある。変動の大きい食品や燃料などを除くコアインフレ率も8月は4.20%となり、7月の3.86%から上昇した。物価上昇が一時的な食品価格の変動にとどまらず、経済全体に波及する可能性が意識されている。
インフレ加速を受け、市場ではインド準備銀行(中銀)が政策金利を引き上げるとの観測が強まっている。中銀は8月の会合で政策金利を5.25%に据え置いた。最後の利上げは2023年2月で、その後は金利を維持している。エコノミストの間では、早ければ10月、遅くとも12月までの利上げが指摘されている。
さらに警戒されているのが原油価格の上昇である。国際指標となる北海ブレント原油価格は1バレル当たり108ドル前後まで上昇し、エネルギー価格の上昇が輸送費や製造コストを通じて国内物価を押し上げるリスクが高まっている。インドは原油輸入への依存度が高く、原油高は貿易収支や通貨にも影響を及ぼす。
中銀は金融市場の余剰流動性を吸収するため、9月16日から1兆ルピー規模の国債売却を開始する方針も示している。物価上昇と原油高が続けば、金融引き締めを強める必要性が高まる一方、利上げは企業の資金調達や個人消費を抑制し、景気を冷やす副作用もある。
インド経済は高い成長力を維持する一方、インフレ抑制との両立が新たな課題となっている。今後は原油価格の動向に加え、食品価格やコア物価がどこまで上昇するかが、中銀の次の政策判断を左右することになる。
