◎バイデン氏は2020年の選挙期間中から北朝鮮には厳しく対応すると約束していた。
米国のジョー・バイデン（Joe Biden）大統領は21日、訪問先の韓国で北朝鮮の金正恩（Kim Jong Un）党総書記と会談する条件を提示した。
バイデン氏は韓国の尹淑烈（Yoon Suk Yeol）大統領との共同記者会見で、「北の指導者と会談するかどうかは、彼が誠実であるかどうか、真剣であるかどうかにかかっている」と語った。
バイデン氏は2020年の選挙期間中から北朝鮮には厳しく対応すると約束していた。ドナルド・トランプ（Donald Trump）前大統領はキムと頻繁に接触し、「恋に落ちた」と述べたこともあったが、キムが核の放棄を拒否すると態度を一変させた。
バイデン氏は昨年、北朝鮮が完全な非核化を約束するのであれば、首脳会談に向けた交渉を行う可能性があると述べていた。
先週韓国の大統領に就任したユン氏も、「米韓の目標は北朝鮮の完全なる非核化である」と強調した。
一方、バイデン氏は北朝鮮に前提条件なしでコロナワクチンを提供すると申し出たが、「今のところ返答は得られていない」と明らかにした。
北朝鮮はオミクロン株を検出したと認めているものの、19日時点の発熱患者240万人以上の中にコロナ感染者が何人いたかは明らかにしていない。韓国の専門家は、「北にPCR検査キットはなく、コロナ感染者の数を把握することは困難」と指摘している。
ホワイトハウスによると、米国は先週にも世界保健機関（WHO）が主導するワクチン展開プログラムCOVAXを通じて北にワクチンを提供すると申し出たという。
バイデン氏は、北朝鮮の侵略に直面する韓国に対する米国の支援を強化することでユン氏と合意した。
また両首脳は、朝鮮半島近海における合同軍事演習や訓練の拡大を検討することでも合意した。
バイデン氏は22日午後に東京に到着し、岸田 首相や天皇陛と会談する予定。
