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米控訴裁、トランプ政権の「郵便投票制限」実施認めず

控訴裁は「実際に措置が実施される前の段階であり、訴えは時期尚早」という司法省の主張を退けた。
米アリゾナ州フェニックスの郵便投票回収ボックス(AP通信)

連邦第1巡回区控訴裁判所は26日、トランプ政権が進める郵便投票の制限措置について、訴訟が継続する間は実施を認めないとの判断を示した。これにより、下級審が命じていた差し止め命令が維持され、11月の中間選挙を前に政権が目指していた選挙制度改革は当面実施できなくなった。

問題となったのは、トランプ(Donald Trump)大統領が今年3月に署名した大統領令である。

大統領令は国土安全保障省や社会保障局などの連邦機関が有権者資格を確認するためのリストを整備し、そのリストに登録された有権者に限って郵便投票用紙を郵送することを柱としていた。また、司法省には不適切な選挙運営に対する取り締まりを強化するよう求めていた。政権側は不正投票を防ぎ選挙の公正性を確保することが目的だと説明している。

これに対し、カリフォルニア州やマサチューセッツ州、ネバダ州、ワシントン州など民主党系の23州とコロンビア特別区(ワシントンDC)が憲法上の権限を逸脱しているとして提訴した。原告側は、連邦議会や各州議会が定めるべき選挙制度を大統領令によって変更することは認められず、州政府や地方選挙当局に大きな混乱をもたらすと主張している。

控訴裁は「実際に措置が実施される前の段階であり、訴えは時期尚早」という司法省の主張を退けた。判決では、大統領令には具体的な実施期限が盛り込まれており、州政府は対応を迫られる状況に置かれているため、既に現実的な影響が生じていると判断した。その上で、下級審による差し止め命令を維持するのが妥当だと結論付けた。

連邦地裁は先月、大統領には選挙制度全般を管理・変更する権限はなく、大統領令の主要部分は違憲の疑いが強いとして執行を差し止めていた。今回の控訴裁判断は、この地裁判断を支持した形となる。

司法省は判決後、「法的対応を検討している」との声明を出し、最終的には大統領令の適法性が認められるとの見方を示した。一方、州側は今回の判断を歓迎し、選挙運営は州の権限で、連邦政府による一方的な介入を防ぐ重要な判断と評価した。

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