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米国で75歳以上の世帯が最も裕福に、株高で若年層との資産格差が拡大

FRBの「消費者金融調査」によると、75歳以上の世帯の純資産中央値は2022年の約36万7000ドルから2025年には約50万5000ドルに増加した。
米ニューヨーク市の概観(Getty Images)

米連邦準備制度理事会(FRB)が9日に公表した家計調査によると、米国では世帯主が75歳以上の世帯が年齢別で最も裕福になった。一方、35歳未満の若年世帯では純資産が減少した。2022~25年にかけての株式市場の上昇が、高齢層や富裕層の資産を押し上げる一方、若年層との経済格差を浮き彫りにした。

FRBの「消費者金融調査」によると、75歳以上の世帯の純資産中央値は2022年の約36万7000ドルから2025年には約50万5000ドルに増加した。上昇率は約37%に達する。株式などの金融資産の値上がりが高齢世帯に恩恵をもたらしたとみられる。

対照的に、35歳未満の世帯では純資産中央値が23%減少し、3万3000ドルとなった。住宅価格や生活費の負担、借入金の返済などが若年層の資産形成を圧迫している。資産を積み上げる余裕が乏しい世帯は、金融市場の上昇による恩恵も受けにくく、世代間の格差が拡大する構図となっている。

富裕層への資産集中も進んだ。資産上位10%の世帯では純資産中央値が2022年から31%増加し、360万ドルに達した。一方、米国全体の世帯の純資産中央値は実質ベースで約2%増の21万5900ドルにとどまった。所得面では、2021~24年にかけて実質世帯所得の中央値が7%増加し、所得格差はわずかに縮小したものの、資産格差の改善にはつながっていない。

さらに、家計の債務負担も深刻化している。ローンの返済が遅れている世帯の割合は2022年の12.2%から2025年には約19.6%へ上昇した。所得の40%以上を債務返済に充てる世帯も8.6%となり、2013年以来の高水準を記録した。

今回の調査は、株高が家計全体の豊かさを一様に押し上げるわけではないことを示している。資産を持つ高齢層や富裕層が恩恵を受ける一方、若年層や低所得世帯では資産形成の停滞と債務負担の増大が進む。

米国経済の動向を評価するうえでは、株価や平均的な所得だけでなく、世代別の資産分布と家計の返済能力を併せて見る必要がある。

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