英ウクライナ首脳会談、防衛協力の拡大で一致、ドローン開発が柱
両首脳はロシアによる侵攻が長期化する中、ドローン開発や防空能力の強化を柱とする防衛協力の拡大で一致し、イギリスがウクライナへの支援を継続する姿勢を改めて示した。
とウクライナのゼレンスキー大統領(AP通信).jpg)
ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は27日、イギリス南部ポーツマスを訪問し、バーナム(Andy Burnham)首相と初めて会談した。両首脳はロシアによる侵攻が長期化する中、ドローン開発や防空能力の強化を柱とする防衛協力の拡大で一致し、イギリスがウクライナへの支援を継続する姿勢を改めて示した。
会談では、ウクライナ軍が戦場で蓄積したドローン運用の経験とイギリスの技術力を組み合わせた共同開発計画が主要議題となった。ゼレンスキー氏はイギリス国内にドローン製造工場を建設する構想を明らかにし、防衛産業分野での協力を一段と深化させたい考えを示した。
一方、バーナム氏はイギリスが開発した電子戦システム「ストーン・クローク」の技術をウクライナと共有し、現地での量産を後押しする方針を表明した。これにより、ロシア軍のドローンや電子戦への対抗能力向上が期待される。
ゼレンスキー氏はロシア軍による弾道ミサイル攻撃が激化している現状を踏まえ、迎撃ミサイルの確保が喫緊の課題であると強調した。特に冬季を前に、エネルギー施設や重要インフラを防護するため、防空システムの増強が不可欠だとしてイギリスを含む同盟国に継続的な支援を求めた。欧州では新たな防空システム開発も進められているが、実用化には時間を要する見通しで、当面は既存の防空戦力の維持・拡充が重要視されている。
一方、戦場ではロシアとウクライナの双方によるドローン攻撃が続いている。ウクライナ各地ではロシア軍の攻撃によるインフラ被害が相次ぎ、ロシア側も国境地帯などへのウクライナ軍の攻撃で被害が拡大している。こうした状況を背景に、両国ともドローンや電子戦能力の強化を急いでおり、戦争の様相は従来の火力戦からドローンや先端技術を駆使した消耗戦へと変化している。
先週就任したバーナム氏はウクライナ支援政策を維持する方針で、ゼレンスキー氏も今後の防衛協力拡大に期待を示した。両首脳は安全保障環境が厳しさを増す中、軍事技術や防衛産業での連携をさらに深めることで一致し、ウクライナの防衛力強化に向けた協力を継続していく考えを確認した。
