◎ロシア軍はルハンスク州の90%以上を占領し、今後2週間以内に州全土を支配下に置く可能性が高い。
2022年6月2日/ウクライナ、東部ドネツク州(Elena Becatoros/AP通信)

ウクライナ東部ルハンシク州の知事は3日、セベロドネツクに対するロシア軍の猛攻が続き、市内の各地で砲撃が確認されたと明らかにした。

侵攻開始から100日、東部ドンバスはロシア軍の猛攻に直面しているとみられる。ウクライナ軍は敵をある程度押し戻し、西側の最新兵器と増援を待っている。

ルハンシク州のガイダイ(Serhiy Haidai)知事によると、セベロドネツクでは激しい戦闘が続き、市内にとどまっている市民約1万5000人は地下の避難所に身を寄せているという。

ガイダイ氏はSNSに投稿した声明の中で、「セベロドネツクのウクライナ軍はロシアに奪われた市街地の20%を奪還した」と説明した。

ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は2日のビデオ演説でセベロドネツクの戦況に何かしらの動きがあったと述べたが、詳細は明らかにしていない。

ガイダイ氏によると、ロシア軍はセベロドネツク近郊のリシチャンスクへの攻勢も強めているという。

ウクライナ当局はリシチャンスクにも市民約2万人がとどまっていると報告している。ガイダイ氏は3日の砲撃で民間人少なくとも1人が死亡したと明らかにした。

ロシア軍は親ロシアのテロ国家であるルガンスク人民共和国の支配下に置かれていないセベロドネツクとリシチャンスクを包囲しようとしている。

英国防省によると、ロシア軍はルハンスク州の90%以上を占領し、今後2週間以内に州全土を支配下に置く可能性が高いという。

しかしガイダイ氏は、「西側の最新兵器と増援が届くまでロシア軍の攻撃を食い止めることができるかもしれない」という見方を示した。

首都キーウのシンクタンク、ラズムコフ・センター(Razumkov Centre)によると、セベロドネツクに対するロシア軍の侵攻速度は低下し、ウクライナ軍の反撃で多くの兵士を失ったという。

また同センターは、「欧米の兵器供給がさらに充実すれば、ウクライナ軍は反転攻勢に出ることができるかもしれない」と予想した。「ロシアは多くの兵力と弾薬を失いました。時間はウクライナに有利に働くでしょう...」

一方、ロシアのペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は3日、東部ドンバルの市民を保護するというロシア軍の任務は成功したと主張した。

ゼレンスキー氏は防衛戦100日目を記念するビデオ演説の中で勝利を誓った。「我々は100日間ウクライナを守ってきました。勝利は我々のものだ!」

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