◎ロシア軍はこの数週間、民間人への攻撃を強めている。
2023年7月29日/ウクライナ、首都キーウ、戦死した兵士の遺影(Jae C. Hong/AP通信)

ウクライナ中部クリビーリフがロシア軍のミサイル攻撃を受け、10歳の少女とその母親を含む少なくとも6人が死亡した。地元当局が31日、明らかにした。

クリビーリフはゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領の生まれ故郷であり、何度もロシア軍の攻撃を受けている。6月には民間ビルにミサイルが着弾し、11人が死亡した。

クリメンコ(Igor Klymenko)内相によると、ミサイル2発は現地時間午前9時頃に市中心部に着弾。集合住宅と教育関連施設が被害を受け、4~17歳の子供を含む数十人が病院に搬送されたという。

ゼレンスキー氏はテレグラムに声明と動画を投稿。それには教育施設とみられる破壊された高層ビルが映っていた。当局によると、ビル内にいた約150人が難を逃れたという。

ゼレンスキー氏は350人以上が捜索・救助活動に参加したと述べ、「この非道なテロで数十人が負傷、多くがトラウマを負った」と非難した。

またゼレンスキー氏は「ロシアのテロリストはミサイルで恐怖を拡散しようとしているが、我々は決して屈しない」と強調した。

ロシア軍はこの数週間、民間人への攻撃を強めている。ウクライナ大統領府は31日、ロシアがウクライナ人に大量虐殺攻撃を仕掛けていると声明を出した。

また同大統領府は国際社会に国際法を遵守することが重要であると呼びかけ、「それはウクライナのミサイル防衛と防空システムを確固たるものにすることから始まる」とした。

国連は今月初め、開戦から500日を迎えた戦争で、これまでに確認できているだけで民間人2万5671人が犠牲になったと報告。実際の死者数はこれをはるかに上回るとみられる。

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