◎英独軍はNATO同盟国の防衛を強化する取り組みの一環として、エストニアで共同パトロールを実施している。
エストニア共和国、バルト海(Getty Images)

英国防省は15日、エストニアの領空にロシア軍機が接近したため、同国とドイツ空軍の戦闘機がスクランブルをかけたと発表した。

英独軍はNATO同盟国の防衛を強化する取り組みの一環として、エストニアで共同パトロールを実施している。

英国防省は声明で、「ロシア軍の空対空給油機がエストニアの領空に接近したため、スクランブルをかけた」と報告した。

それによると、ロシア軍機はバルト海から接近したものの、領空には入らなかったという。

英独空軍によるNATOバルト海航空警備任務は4月末まで続く予定だ。

英空軍のマッコル(Scott Maccoll)中佐は声明で、「英独連合軍の作戦を見るのは壮観だ」と述べている。

英国防省はNATO同盟国の防衛を強化する取り組みについて、「NATOに対するあらゆる潜在的脅威に集団で対処するという決意および、我々の総合力を示すものだ」と説明した。

バルト海におけるこのような迎撃は日常茶飯事であり、ロシアが昨年ウクライナに侵攻する以前から、NATOの空挺部隊は年間400回ほどロシア軍機の接近に対処している。

ドイツ国防省は15日の声明で、「エストニアに部隊を派遣した昨年夏以来、独軍機がスクランブルをかけたのはこの事件で28回目である」と報告した。

黒海上空では米国のドローンがロシア軍機と接触・墜落し、緊張が高まっている。

米欧州軍は14日、米軍の無人機「MQ9リーパー」が黒海上空でロシア軍の戦闘機「スホイ27」と接触し、海上に墜落したと発表した。

ロシアは同軍がドローンを検知して戦闘機を緊急発進させたと認めたうえで、接触が墜落原因だったとする米側の主張を否定している。

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