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英仏「一人送還・一人受け入れ」移民協定を終了、小型ボート対策で約1500人をフランスへ送還

この制度は2025年にスターマー英首相とマクロン仏大統領が合意し、同年8月から試行されていた。
2026年9月23日/ドーバー海峡で保護された亡命希望者たち(AP通信)

イギリス政府は9月30日、フランスとの間で実施してきた移民対策の試行制度「一人送還・一人受け入れ(one in, one out)」について、新規案件の処理を終了すると発表した。英仏海峡を小型ボートで渡って英国に到着した移民をフランスへ送還する一方、フランスから正規ルートで英国への入国を申請した亡命希望者を同数程度受け入れる仕組みだった。

この制度は2025年にスターマー(Keir Starmer)英首相とマクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が合意し、同年8月から試行されていた。当初は3年間の実施が想定されていたが、途中で終了できる条項も設けられていた。これまでに約1500人がフランスへ戻され、英国側にはそれをやや下回る人数の亡命希望者が移送された。

英国政府は制度終了後もすでに拘束されている移民については、今後数週間にわたり送還便を運航するとしている。一方、新たな対象者については制度を通じた処理を行わない方針だ。

背景には、制度の規模を十分に拡大できなかったことがある。英国のマフムード(Shabana Mahmood )内相は、送還には拘束施設の収容能力など運用上の制約があり、1人をフランスへ戻す費用は約5万6000ポンドに達したと説明している。

フランス側は制度の継続よりも、欧州連合(EU)を含むより広範な枠組みを求めていた。フランス政府は、英仏二国間だけで海峡をめぐる移民問題の負担を担うことには限界があるとの立場を示している。

一方、小型ボートによる海峡横断そのものは減少している。英国政府によると、2026年に入ってから9月下旬までの横断者は約1万9000人で、前年同期から約40%減少した。フランス北部での警備強化や監視活動など複数の要因が影響したとみられているが、今回の制度終了後も英仏両国による密航業者対策と国境管理は続くことになる。

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