英政府、介護労働者の永住権取得を5年に据え置き、移民の原則10年化で人手不足に配慮
移民抑制と国内労働市場の需要をどう両立させるかが、制度改革の焦点となる。
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イギリス政府は2日、移民が永住権に相当する「無期限滞在許可」を取得するための制度改革案を発表した。原則的な取得条件を現行の英国滞在5年から10年に延長する一方、介護労働者については例外を設け、一定の条件を満たせば従来通り5年で申請できるようにする。介護分野の人手不足や労働組合、与党・労働党議員からの反発を受け、当初案を修正した。
マフムード(Shabana Mahmood )内相が公表した改革案では、介護労働者のうち、ビザ(査証)の条件を守り、年収2万5000ポンド以上を得ている人は、5年間の滞在後に永住権を申請できる。政府はこの措置によって介護労働者約14万6000人とその扶養家族約13万6000人が対象になると見込む。当初案では、大学卒業水準に満たない職種の労働者、とりわけ介護職について、取得まで最長15年を要する可能性があった。
一方、一般の移民については原則10年の滞在期間を求める。年収5万271ポンド以上の人や医師、看護師、教師など一部の公共サービス従事者は5年、高所得者など年収12万5000ポンドを超える人は3年で申請できる。犯罪歴がなく、英語能力や納税義務の履行、国民保険料の継続的な納付なども条件となる。
難民については、政府が認めた安全な経路で入国した場合は5年を基本とする一方、小型ボートなどで不法入国した人には追加の待機期間を設ける。就労や就学の状況によっては、永住権取得まで最長30年に及ぶ可能性がある。
政府は2026~30年に永住権を申請すると見込まれる約190万人のうち、約50万人が取得の対象外になると推計する。移民抑制と国内労働市場の需要をどう両立させるかが、制度改革の焦点となる。
