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トランプ氏、グリーンランドで石油・天然ガス・鉱物の大規模探査を表明、開発には高い壁

グリーンランドには電子機器や電気自動車、風力発電設備などに不可欠なレアアース(希土類)が埋蔵されているほか、沖合には石油や天然ガス田が存在する可能性がある。
デンマーク領グリーンランドの沖合(Getty Images)

トランプ(Donald Trump)米大統領は14日、デンマーク自治領グリーンランドで石油、天然ガス、鉱物の大規模な探査が始まると表明した。自身のSNSに「われわれの新しく美しいグリーンランドで探査が始まろうとしている」と投稿したが、具体的な事業計画や契約については明らかにしなかった。資源開発への期待を示す一方、現地では厳しい自然環境や法的制約が障壁となっている。

トランプ氏は13日、アラスカ州で共和党のサリバン(Dan Sullivan)上院議員の選挙集会に参加した後、今回の投稿を行った。米国ではイランとの戦争に伴うエネルギー価格の上昇が家計を圧迫しており、来月の中間選挙を前に、燃料価格への不満を抱える有権者にエネルギー供給拡大をアピールする狙いがあるとみられる。

グリーンランドには電子機器や電気自動車、風力発電設備などに不可欠なレアアース(希土類)が埋蔵されているほか、沖合には石油や天然ガス田が存在する可能性がある。中国がレアアースの採掘・精製で世界市場を支配する中、米国にとって供給網の多角化は重要な課題だ。しかし、鉱物は複雑な岩石に閉じ込められ、石油やガスの埋蔵地域は北極の氷に覆われている。道路や鉄道、電力などのインフラも不足し、これまで商業生産に至った大規模事業はない。

さらに、グリーンランド自治政府は環境への影響や気候変動への懸念から、2021年に新たな石油・ガス探査許可を発行しない方針を決めた。米国、デンマーク、グリーンランドが9月に締結した安全保障協定も、米軍の基地拡充などを可能にする一方、米国に特別な資源探査権を与えてはいない。

専門家は資源開発の実現について、少なくとも数年を要するとの認識を示している。

トランプ氏はグリーンランドの地理的重要性も強調し、米国と欧州の防衛に欠かせない地域だと強調している。北極圏でロシアや中国の影響力拡大を抑え、重要鉱物の供給源を確保するという米国の戦略的関心は強い。ただし、資源の存在が直ちに採掘や供給につながるわけではなく、環境保護、自治政府の権限、採算性を含む課題を解決できるかが今後の焦点となる。

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