スウェーデン政府、2026年GDP成長率を上方修正、総選挙前に景気回復をアピール
今回の成長率引き上げには、経済回復を実績として示し、選挙戦で政権の経済運営をアピールする狙いもあるとみられる。
.jpg)
スウェーデン政府は27日、2026年のGDP成長率見通しを2.5%とし、6月時点の2.3%から0.2ポイント上方修正した。2027年については従来予想の2.5%を維持した。9月13日に総選挙を控える中、政府は家計や企業を支援する政策によってスウェーデン経済が欧州の主要国を上回る成長を続けるとの見方を示した形だ。
スバンテソン(Elisabeth Svantesson)財務相は記者会見で、「スウェーデンは2022年と比べて経済指標やインフレ、景気回復の面でより強い立場にある」と説明した。政府によると、2026年のスウェーデンの成長率は約1.1%と見込まれるEU全体を大きく上回る水準。インフレ率も1%を下回るまで低下しており、労働市場にも改善の兆しが出ている。
クリステション(Ulf Kristersson)首相はこれまで、燃料税の引き下げや食品への付加価値税の軽減、就労所得税額控除の拡充などを実施し、家計の購買力を支える政策を進めてきた。さらに再選を果たした場合には、幼稚園の無償化や就労所得税額控除の追加拡充など、家計を支援する措置を打ち出す方針だ。
もっとも、景気指標の改善がそのまま国民の生活実感につながっているわけではない。コロナ禍後の物価高による生活費危機の影響は残っており、特に低所得層を中心に家計の先行きへの不安は強い。
今回の成長率引き上げには、経済回復を実績として示し、選挙戦で政権の経済運営をアピールする狙いもあるとみられる。しかし、8月27日時点の世論調査では、与党連合とスウェーデン民主党の支持率が45.6%にとどまる一方、野党側は52.4%を確保している。経済成長の加速が有権者の生活実感や政権支持の回復につながるかが、9月の選挙に向けた重要な焦点となる。
