◎火災は発生からわずか1時間足らずで2棟を飲み込んだ。
2024年2月22日/スペイン・バレンシア、火災が発生した14階建てマンション(AP通信)

スペイン・バレンシアのマンションで発生した火災について、警察当局は24日、最後の行方不明者とみられる1人の遺体を収容したと明らかにした。これにより、死者数は10人となった。

この火災は14階建てマンションの1室で22日午後に発生。1棟の全室に燃え広がり、すぐ横のもう1棟に燃え移った。

スペイン国営テレビの取材に応じたバレンシア警察の担当官は、「マンションの一室で1人の遺体を発見し、指定医師による検死を行うため、国立病院に搬送した」と語った。

他に行方不明者は報告されていない。

警察と消防は共同声明で、「他にも犠牲者がいる可能性があるため、捜索活動と現場検証を継続する」と述べた。

全焼した2棟で生活していた住民の正確な数は明らかにされていない。消防は140戸(室)が全焼したと報告している。

火災は発生からわずか1時間足らずで2棟を飲み込んだ。

近隣住民はバルコニーから助けを求める住民の悲鳴や炎が急速に燃え広がる様子を見たと証言している。

この2棟にはウクライナの避難民も生活していた。難を逃れた住民は近くのホテルに避難し、来週初めまでに他の宿泊施設に移される見込みである。

一部の専門家は難燃性ではない建築資材が使われていた可能性があると指摘している。

バレンシア市長室は23日の声明で、「出火原因はまだ分かっておらず、現時点で燃えやすいものが使われていたかどうかも不明であり、当局の捜査を待ちたい」と述べていた。

スペインの建築基準法は火に弱い建材の耐火被覆を義務付けている。

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