◎カタルーニャの独立支持派は独立の是非を問う国民投票の実施を要求しているが、中央政府はカタルーニャ州と他の地域との関係を改善する必要があると主張している。
2019年/スペイン、カタルーニャ州バルセロナ、分離主義者の裁判に反対する抗議活動(Getty Images/AFP通信)

スペインの現地メディアによると、カタルーニャの分離主義者は9月11日に州都バルセロナで大規模な集会を開催し、独立の是非を問う国民投票の実施に向けた協議を進めるよう中央政府に圧力をかけたという。

バルセロナの市街地に集まった数千人はカタルーニャ州の旗を振り、多くが目的を達成すると書かれたTシャツを着ていた。現地メディアによると、参加者は州政府のコロナ規則に従いマスクを着用していたという。

当局は先日、コロナウイルスの症例数が減少したことを受け、集会の制限を廃止した。

中央政府とカタルーニャ州政府はまもなく会合を開催する予定と伝えられているが、具体的な日付は明らかにされていない。双方は2017年の違法住民投票後に発生した政治危機の解決策を話し合うことになっている。

2019年、カタルーニャのオリオル・ジュンケラス元副州首相を含む州の閣僚、議会議長、市民社会グループの指導者2人は、2017年に違法な住民投票を主導した罪で懲役9年~13年の実刑判決を受けたが、今年6月に恩赦を与えられ、釈放された。

カタルーニャの独立支持派は独立の是非を問う国民投票の実施を要求しているが、中央政府はカタルーニャ州と他の地域との関係を改善する必要があると主張している。

双方の主張には大きな隔たりがあるため、独立を支持する団体は11日に集会を開催し、中央政府に協議を進めるよう圧力をかけた。

カタルーニャ州議会の主要政党のひとつは、独立を前進させるためには交渉が最善の方法と述べている。しかし、別の独立を強く支持する2つの政党は、新国家の樹立という夢を達成するためには、力づくでも独立を成し遂げなければならないと信じている。

地元メディアによると、カタルーニャの有権者のほぼ半分は独立支持派だが、残りはスペインにとどまることを望んでいるという。

11日の集会に参加した女性は地元メディアの取材に対し、「独立すればカタルーニャの生活はより豊かになる」と主張した。

一方、反対派と思われるツイッターユーザーは集会を批判し、「州政府の議員に国家の運営を任せれば、豊かなカタルーニャは貧乏人の町になるだろう」と投稿した。

裕福なカタルーニャ州の独立をめぐる緊張は、スペインの景気後退による経済的困難と保守的な政府の自治権の拡大に対する不満を受け、約10年前に本格的に高まった。

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