◎ジョンソン政権は2020年と2021年のコロナ制限期間中にパーティーを開催し、有権者と野党を怒らせた。
2022年5月18日/イギリス、ロンドンの首相官邸前、ジョンソン首相(Alastair Grant/AP通信)

ロンドン警視庁は19日、コロナウイルス規則に違反した政府主催パーティーの捜査を終了し、合計126件の罰金を科したと発表した。

警視庁は2020年5月~2021年4月の間に行われた8つの集会を調査し、男性53人、女性73人に罰金を支払うよう命じた。

このスキャンダルは米国のウォーターゲート事件をもじってパーティーゲート事件と呼ばれるようになった。

ジョンソン(Boris Johnson)首相は先月、自ら発効した規則に違反してサプライズ誕生日パーティーに参加したことを認め、謝罪した。ジョンソン氏は在職中に法律違反で罰金を科された初の英首相となった。

警視庁の捜査が終了したことで、パーティーゲート事件の調査を主導した政府高官のグレイ(Sue Gray)氏は別の調査の報告書を公表できるようになった。

グレイ氏の追加報告書は与党保守党に打撃を与える可能性がある。BBCニュースによると、今週公表される可能性は低いという。

ジョンソン氏が「ワインタイム・フライデー(日本の花金)」を楽しんだという報道は野党と有権者を怒らせ、辞任要求に発展した。

ジョンソン氏の報道官は19日、「首相が新たな罰金を科されることはないだろう」と語った。「警視庁は首相にはこれ以上罰金を科さないと報告しました...」

警視庁は罰金を科した個人の氏名を明らかにしていないが、スナック(Rishi Sunak)財務相とジョンソン氏の妻キャリー(Carrie Johnson)氏は罰金を支払ったと認めている。

ジョンソン氏は故意に規則を破ったという疑いを否定し、10分足らずのサプライズ誕生日パーティーが規則に違反するとは「思いもよらなかった」と述べ、批判を浴びた。

野党労働党はジョンソン氏に引退を勧告し、グレイ氏の報告書を遅滞なく公表するよう求めている。

しかし、労働党のスターマー(Keir Starmer)党首もコロナ規則下の行動で警視庁の捜査を受けている。

スターマー氏は2021年4月に同僚らとビールを飲み、テイクアウトカレーを食べたと認めている。同氏はこの食事を公務の一部と呼び、何のルールも破っていないと主張した。

コロナで家族を失った遺族会はパーティーゲート事件を「侮辱」と呼び、その調査に支払われた費用を「税金の無駄遣い」と非難した。

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