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ロシア支配下のクリミア半島で燃料不足深刻化、ウクライナ軍のドローン攻撃続く

現地ではガソリン購入の制限措置が続き、ガソリンスタンドで長蛇の列が発生するなど混乱が続いている。
2022年8月9日/ウクライナ、南部クリミア半島のロシア軍基地近くのビーチ(UGC/AP通信)

ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島で燃料不足が深刻化している。ウクライナ軍による無人機(ドローン)攻撃が相次ぎ、ロシア本土からの補給ルートが寸断されたことで、住民生活や物流に影響が広がっている。現地ではガソリン購入の制限措置が続き、ガソリンスタンドで長蛇の列が発生するなど混乱が続いている。

ロイター通信によると、クリミアでは現在、ガソリン販売に厳しい制限が設けられている。住民は車両登録番号と連動したQRコードを使用して燃料を購入しなければならず、1回当たり20リットルまでに制限されている。給油所には連日多くの車が並び、燃料不足への不安が高まっている。

燃料不足の背景には、ウクライナ軍による補給線への攻撃がある。ウクライナはこの数週間、クリミアへ向かう主要輸送路やロシアのエネルギー施設を重点的に攻撃してきた。特に、ロシア占領下のウクライナ南東部を通る陸上輸送路や、ロシア本土とクリミアを結ぶ重要な補給ルートに対する攻撃が続いており、燃料輸送能力の低下を招いている。

ロシア当局は住民に冷静な対応を呼びかけている。クリミア・セバストポリの首長は10日、20リットル制限が継続中であることを認めたうえで、給油前に燃料在庫を確認するよう住民に求めた。当局は価格統制や販売規制を導入し、供給不足の拡大を防ごうとしている。

燃料だけでなく、一部地域では砂糖やソバの実など生活必需品の品薄も発生した。現在は補充されているものの、物流の混乱が長引けばさらなる供給不安につながる可能性がある。観光シーズンの本格化を控える中、地域経済への影響も懸念されている。

こうした状況の中、ウクライナは攻勢を一段と強めている。10日にはセバストポリにある博物館がドローン攻撃を受け、火災が発生したほか、夜間列車の運行本数も削減された。またウクライナ軍はロシア中部の軍需工場やサマラ州の石油精製施設などへの攻撃も実施したと発表している。ロシアの戦争遂行能力や補給網を弱体化させることが狙いだ。

クリミアは2014年にロシアが一方的に併合、ウクライナと西側諸国はこれを認めていない。ウクライナ政府は領土奪還を目標に掲げており、近年長距離無人機を活用した攻撃能力を急速に向上させている。補給網への継続的な攻撃は、戦場から離れた地域にも戦争の影響を及ぼしており、クリミアの燃料危機はその象徴的な事例となっている。

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