◎EUは2021年からベラルーシの権威主義者であるルカシェンコ大統領がアフリカ・中東・アジアの移民を集め、ポーランドに送り込もうとしていると非難してきた。
2022年1月27日/ポーランドとベラルーシの国境付近(Czarek Sokolowski/AP通信)

ポーランド政府が13日、ベラルーシ国境沿いの一部地域への移動制限を再導入した。

この制限は90日間有効で、ベラルーシ国境沿いの町および60キロの国境線が対象となる。両国は約400キロの国境を共有している。

トゥスク(Donald Tusk)首相はこの措置について、国境沿いで生活する市民、国境警備隊、陸軍兵士、警察官の安全を確保するためのものであると説明している。

国境検問所の警備体制に変化はなく、当局は引き続き、移民の流入に注意するとしている。

国境沿いの市民、学生、就労者は町への出入りを許可されるが、それ以外の者は許可証が必要となる。

地元メディアによると、移民・難民の権利保護を訴える複数の団体がこの措置に不満を表明したという。これらの団体はポーランドに入った移民に医療やその他支援を提供するため、国境沿いの町に出入りしている。

EUは2021年からベラルーシの権威主義者であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領がアフリカ・中東・アジアの移民を集め、ポーランドに送り込もうとしていると非難してきた。

ポーランドの前政権は21年、移民の大量流入を受け、非常事態を宣言し、ベラルーシ国境に有刺鉄線付きの高強度フェンスを設置。それにより移民の流入数は激減したが、ゼロになることはなく、ロシアによるウクライナ侵攻が始まると、その数は再び増加に転じた。

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