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ハンガリー政府、旧与党勢力の大統領解任へ、秋にも憲法改正

マジャル氏は演説で、秋にも憲法改革に着手すると表明。改革の一環として、オルバン政権下で選出されたシュヨク氏を退任させるための憲法改正を実施する考えを示した。
2026年6月18日/ベルギー、ブリュッセルのEU本部、ハンガリーのマジャル首相(ロイター通信)

ハンガリーのマジャル(Péter Magyar)首相は22日、議会演説で、シュヨク(Sulyok Tamás)大統領の解任に向けた憲法改正を進める方針を明らかにした。併せて、大規模な反汚職政策を柱とする「オペレーション・パーガトリー(煉獄作戦)」を始動し、不正資金・資産の追跡や回収を担う新機関を設置すると表明した。4月の総選挙で政党フィデス・ハンガリー市民同盟を破ったマジャル政権は、旧体制の刷新を本格化させる構えだ。

マジャル氏は演説で、秋にも憲法改革に着手すると表明。改革の一環として、オルバン政権下で選出されたシュヨク氏を退任させるための憲法改正を実施する考えを示した。大統領職は主に儀礼的な役割を担うが、法案への署名や違憲審査の付託など一定の権限を持つ。マジャル氏はこれまでシュヨク氏に辞任を求めてきたが、シュヨク氏はこれ応じていない。

マジャル氏はシュヨク氏について、オルバン前政権の影響力を支える存在だと批判している。一方、シュヨク氏は政治的意図を否定し、憲法上の役割を果たしているだけだと主張、両者の対立は深まっている。憲法改正が成立した場合、議会は新たな大統領を選出することになる見通しだ。

反汚職・腐敗政策では、新設する「高潔性推進局」が中心的役割を担う。同機関は汚職や不正取引によって流出した資産の追跡や回収を担当し、捜査機関との連携を強化する。マジャル政権は経済、司法、行政の各分野で透明性向上を図るとしており、欧州連合(EU)が長年問題視してきた法の支配や汚職対策の改善を目指す。

ハンガリーではオルバン(Viktor Orbán)前首相が16年にわたり政権を維持し、その間に司法やメディア、行政機関への影響力を強めたとして国内外から批判を浴びてきた。EUは法治主義の後退や汚職への懸念を理由に巨額の基金を凍結していたが、マジャル政権発足後は関係改善の動きが進んでいる。政府は反汚職改革を通じて凍結資金の完全な解放を目指している。

マジャル氏率いる中道右派TISZA(尊敬と自由)は総選挙で3分の2以上の議席を獲得し、単独で憲法改正を進められる政治基盤を手にした。すでに首相の在任期間を最長8年に制限する憲法改正案を可決するなど、旧政権の制度的遺産の見直しを急いでいる。今回の大統領解任構想と反汚職政策は、その流れを象徴する動きといえる。今後は改革が民主制度強化につながるのか、それとも政治対立をさらに激化させるのかが注目される。

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